現在は身代神社、式内二論社、9月に子供の獅子舞・梨谷小山獅子
大穴持美代神社 石川県羽咋郡志賀町梨谷小山10-273
[住所]石川県羽咋郡志賀町梨谷小山10-273
[電話]0767-22-0817 - 羽咋神社

大穴持美代神社(おおなもちみしろじんじゃ)は、石川県羽咋郡志賀町梨谷小山にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』能登国羽咋郡にある「大穴持像石神社」「久麻加夫都阿良加志比古神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。天正年間(1573年-1593年)の兵乱の際、社殿・神器・旧記などすべて焼失した。

社伝によると、出雲から船に乗って当地に着いた「大真石」を御神体とする。往古は、大穴持像石神社と称したという。

式内社「大穴持像石神社」の論社は他に、寺家の大穴持像石神社や、町の八千鉾神社、穴口の天神神社がある。

天神神社を除く三社の間で式内論争が繰り広げられたが、論拠に乏しいとされ、未決に終わった経緯がある。

『特選神名牒』によれば、当社と町の八千鉾神社についての論争で、江戸時代中期の寛延2年(1749年)社号帳に町は住吉大明神、当社は三代大明神とあるとしている。

また、宝暦10年(1759年)になると、町は大穴持社と称し、天明年間(1781年-1789年)後に、町は八千鉾社となり、そして当社は大穴持身代社を称したという。

結局、明治6年(1873年)4月に、身代神社に改称するように指示されたという。現在は身代神社で石川県神社庁に登録されている。

式内社「久麻加夫都阿良加志比古神社」については、『加能越三州地理志稿』に当地に存在するとあり、『能登名跡志』にもその旨が明記されている。

これらの記述が指し示すのが当社だという説がある。なお、式内社「久麻加夫都阿良加志比古神社」の論社は他に、七尾市中島町宮前に式内と同名神社がある。

当社の御祭神は、大穴牟遅神少名毘古那神。境内社に菅原神社があるという。社殿背後の森が「埋蔵文化財包蔵地」と呼ばれている。

例祭は4月6日。秋祭りが9月10日、現在は9月第3日曜日に行われている。秋祭りでは、子供による獅子舞が舞われる。いわゆる梨谷小山獅子。

能登獅子の系統で、青地に波と牡丹の花の鮮やかなデザインのカヤ(胴幕)に数名が入る百足獅子のタイプ。

頭はカヤと繋がっていて、上下左右に激しく動かし、軽快に舞われる。獅子に相対して天狗役が着く。以前までは最後の舞として「獅子殺し」があったが廃絶している。

【ご利益】
厄災除け、病気平癒、病魔退散、身体壮健
大穴持美代神社 石川県羽咋郡志賀町梨谷小山
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