春日局が祈願、紅白出場歌手続出、子授け・性信仰の魂生大明神
[住所]千葉県印旛郡栄町安食3620
[電話]0476-95-1760

大鷲神社(おおわしじんじゃ)は、千葉県印旛郡栄町安食にある神社。近代社格では無格社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創祀の年代は明らかではないが、当地は、第12代景行天皇の時代、日本武尊が東征の際、錦旗を立て仮の御野立所とし祖神を奉斉した旧跡という。

天乃日鷲命・大巳貴命小名彦命・日本武尊を祀る。「お鷲さま」の愛称で今も親しまれる当社だが、江戸時代には徳川家光の乳母春日局の崇敬を受けた。

家光がまだ竹千代といっていた頃、当社に竹千代の出世を祈願し、三代将軍になると報恩のため、将軍の御座船天地丸の金色の鷲をもらいうけ献納した。

現存する本殿は、凝宝珠金具の刻銘により天保2年(1831年)の造営とされ、町の有形文化財に指定されている。

古くから出世開運の神として尊崇を集めており、毎年12月の初酉の日から3日間の酉の市には福を願う多くの人々が訪れ大変な賑わいを見せる。

期間中は、招運の熊手販売、神社下広場でカラオケ発表会をはじめ、和太鼓・刃物研ぎなどが行われ、安食小学校体育館・駐車場で「いっさいがっさいフェスティバル」が開催される。

本殿の本屋、向拝の軸部、縁廻り、柱間などの壁板には極めて装飾的な彫刻が施されており、その中に「琴を奏する不思議な彫刻」がある。

酉の市の舞台で歌った、当時ほとんど無名の歌手が翌年のNHK紅白歌合戦に出場を果たすという不思議なことが続いたという。

境内案内板には、瀬川瑛子、三笠優子、松原のぶえ、鳥羽一郎、冠二郎などの名が記載されている。

境内社に、御嶽神社、麗峰神社、鷲の杜稲荷、聖徳太子堂、そして魂生神社(魂生大明神)がある。

魂生大明神が鎮座してから徐々に出現した自然の神霊の御陰(女陰)とされる、子授け乃大樹がある。

また、その社殿の近くには、合体椎の木もある。根元近くで二股に分かれているシイ。

その姿が『古事記』にも描かれた伊弉諾命伊弉冉命日本初の「合体」と国産み・神産みを連想させるとして、縁結びのご利益があるという。

魂生神社の社殿には巨大な男根の御神体が鎮座している。説明板には延喜年間(901年-923年)から始まった庶民の素朴な性神信仰によるものとある。

ただし、性神信仰は明らかにもっと古く、起源が平安時代と、それほどに新しいものとは思えない。

地方によっては金精神・金勢神と呼ばれる、御神体の魂生神は高さ2.5メートル、周囲2.3メートルの石造りの男根で、日本一の大きさだという。

願いをかける女性が、神社に奉納されている「小さな男根」を人知れず借りて、大願成就の際は、同じ男根を作り、あわせて二体の男根を報恩のために奉納したという。

現在も新婚夫婦、不妊症に悩む女性の信仰を集める。御神体にちなんだ男根の形をした飴も、土産物として人気だという。

当社の酉の市にあわせて、魂生神社では木製の男根の御神体が町内を練り歩く。

【ご利益】
出世開運・商売繁盛・子授
大鷲神社 千葉県印旛郡栄町安食
【関連記事】
日本の奇祭・生殖器崇拝・性崇拝 - “ココが変だよ日本人”? 日本の原点ともなる風習か
千葉県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、千葉県に鎮座している神社の一覧
大鷲神社 千葉県印旛郡栄町安食の御朱印