日本の神社の樹木で最大の大スギ、美空ひばりが崇敬、遺影碑と歌碑
[住所]高知県長岡郡大豊町杉794
[電話]0887-72-0450

八坂神社(やさかじんじゃ)は、高知県長岡郡大豊町杉にある神社。御朱印の有無は不明。

境内に生育している、というよりも、そのスギの巨木を祀ったことで始まった神社。「杉の大スギ」として、国の天然記念物に指定されている。

素戔嗚尊が植えたと伝承され、根元で「北大スギ」と「南大スギ」の2本の株に分かれており、神社にある樹木の中では最大、といわれる。

南大スギの方がやや大きく、根周りが約20メートル、樹高が約60メートルあり、日本最大のスギとされる。北大スギは根周りが約16.5メートル、樹高が約57メートル。

当社は、平安時代の延喜12年(912年)、京都から来た杉本太郎義家という武士が、この木の根元に祇園牛頭天王、貴船大明神、行基菩薩の三尊像を祀ったのが創祀。

旧大杉村出身の軍人で、「マレーの虎」と呼ばれた山下奉文は、このスギにちなんで「巨杉」の雅号を使用した。

山下自身もこの雅号に負けない堂々たる体格の人物だった。第2次世界大戦後、当社宮司は境内に山下を祀る巨杉神社を建立した。

一時荒廃したが、その後「巨杉の杜」と名称を改めた。

昭和の歌姫、美空ひばりが崇敬したことでも知られる。

昭和52年(1947年)4月、当時9歳の美空ひばりは、公演旅行中に交通事故に遭い、大豊町で療養した。

1か月後、高知の病院に転院することになったひばりは、当社に参拝し、杉の大スギに「日本一の歌手にしてください」と願掛けしたという。

ひばりは14歳の時に当時世話になった人々へのお礼を兼ねて大豊町を再訪し、当社とこのスギに参拝している。

その縁によって、大豊町はひばり没後の平成4年(1993年)に「大杉の苑」を整備して、遺影碑と歌碑を建立した。

遺影碑には大豊町再訪時の14歳だったひばりの姿が刻まれ、そばに立つとオートサウンドシステムによって『悲しき口笛』など3曲が流れる。

歌碑には作詞者の秋元康と作曲者の見岳章の直筆による『川の流れのように』の歌詞と楽譜が記されている。

【ご利益】
厄災除け、日本一祈願
八坂神社 高知県長岡郡大豊町杉
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