武将・加藤嘉明の生誕地、県下最大のスダジイ・大シイが天然記念物
神明社(愛知県西尾市上永良町宮東11)
[住所]愛知県西尾市上永良町宮東11
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神明社(しんめいしゃ)は、愛知県西尾市上永良町にある神社。上永良神明社・永良神明社とも。神明神社の一つ。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。

平安時代の貞観元年(859年)9月16日の創建と伝わる。

その後、天喜元年(1053年)、伏見中納言兼高が当地に船で来訪、神主の神尾家に逗留し、天照大霊尊の尊像を作った。

帰京後、勅許を奏請して、伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)を勧請し、数株の松を植えたという。

現在の社地は上永良城跡とされる。江戸時代になり、慶長7年(1602年)、徳川家康より社領の寄進があった。

板倉勝重が領主となると、慶長11年(1606年)、御供料として、3石あまりの寄進があった。その後も板倉家からの寄進が相次いだ。

豊臣秀吉に仕えて「賤ヶ岳の七本槍」の一人と呼ばれた戦国武将・加藤嘉明が上永良村の出身で、当社の氏子だったことから、伊予松山城主だった寛永2年(1625年)に本殿を再建したという。

寛永3年(1626年)の会津移封に際して、嘉明は神職らに「加藤」の姓を与えたという、当社境内には昭和初年に生誕地の石碑も建立された。

明治5年(1872年)に村社に列し、明治17年(1884年)に郷社に昇格、明治40年(1907年)に神饌幣帛料供進社に指定された。

現在の御祭神は、天照皇大御神・天児屋根命誉田別命で、加藤嘉明を加藤左馬介嘉明として配祀する。例祭は10月16日。

拝殿前に立つ大シイの木は、樹齢約1000年と推定される巨木で、樹高8メートル、根囲20メートル、胸高囲7メートルもある県下最大のスダジイの老樹。

「神明社の大シイ」として、国の天然記念物に指定されている。主幹は枯死したが、胸高囲1メートル前後の2本の枝幹と周囲に萌芽したひこばえが天高く枝を広げている。

境内社に、天白社(天白姫命)、社宮司社(猿田彦命)がある。

【ご利益】
開運招福、身体壮健、文武両道、厄災除け
神明社(上永良) - 武将・加藤嘉明の生誕地、県下最大のスダジイ・大シイが天然記念物
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