星が落ちて少女に、成長後に酒造で顕彰、三本杉などの社叢
[住所]香川県仲多度郡まんのう町造田3431
[電話]0877-73-0105
天川神社(あまがわじんじゃ)は、香川県仲多度郡まんのう町造田にある神社。近代社格は郷社。御朱印の有無は不明。
社伝によれば、天川御嶽山に座す神輿台産霊命が往古に天から降臨した地だという。そのため、当地は神場之谷と呼ばれた。
第12代景行天皇の皇子である神櫛王の三世孫、須売保礼命が国造となり、当地に神輿台産霊命を奉斎したという。
その際は、手置帆負命の裔を長尾郷に招来し、大峡小峡の木を伐り、御殿を築造した。
やはり景行天皇の皇子である日本武尊と、吉備穴戸武媛の子である武殻王は、悪神を誅した功により、讃岐に留まり、香川郡以西の領有が許され、当社を崇敬した。
武殻王の四世孫である綾真玉の子、酒部黒麿は城山長者と呼ばれた。それには伝承が残る。
天から星が落ちてきて少女の姿になった。子がいなかった黒麿は、この少女を天からの贈り物と喜び、大切に育てた。
成人した少女は、当社境内の湧き水で甘美な酒を造った。この酒はとても美味しく、病人を治し、人を元気にさせたという。
この酒を第46代孝謙天皇(在位:749年-758年)に献上したところ、賞められた黒麿は「酒部」の姓を名乗ることを許された。
そのため、一説に奈良時代、第45代聖武天皇の御世、天平2年(730年)9月19日の創祀とも伝わる。
なお、この酒を造った女性が子を産み、長じて酒部道隆となった。大堀に居住したと伝わり、今もその跡がある。王堀とも王屋敷とも呼ばれている。
後世、黒麿の遠裔が黒麿を配祀し、社殿を造り、崇敬したという。
江戸時代後期の文化4年(1807年)に編まれた『天川神社旧記』によれば、「従五位下天川大明神、所祭神三座、興登魂命、妙見星神、坂部黒麿」とある。
『日本三代実録』には、「従五位下天河」とあり、当社のことではないかとされている。であれば、式外の国史見在社となる。
現在の御祭神は、興台産霊命・天児屋根命・酒部黒麿命。例祭は10月18日・19日。境内社は9社ある。
スギの巨木、ツブラジイ、イヌガシなど、コケ類ではクジャクゴケ、エビゴケなど貴重な植物が群生する社叢で、「天川神社社叢」として、国の天然記念物に指定されている。
最も大きなスギである三本杉は、境内ではなく社前を走る国道上に聳える。このスギを残すために、上下線を分かち道路が作られたとされる。
境内には、左右に狛犬と亀の台に乗った珍しい燈籠があり、水鉢は日露戦役凱旋記念に奉納されたもので、4人の力士達が支えるという珍しい造りになっている。
【ご利益】
酒造、リフレッシュ、五穀豊穣、学業・受験合格

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天川神社(あまがわじんじゃ)は、香川県仲多度郡まんのう町造田にある神社。近代社格は郷社。御朱印の有無は不明。
社伝によれば、天川御嶽山に座す神輿台産霊命が往古に天から降臨した地だという。そのため、当地は神場之谷と呼ばれた。
第12代景行天皇の皇子である神櫛王の三世孫、須売保礼命が国造となり、当地に神輿台産霊命を奉斎したという。
その際は、手置帆負命の裔を長尾郷に招来し、大峡小峡の木を伐り、御殿を築造した。
やはり景行天皇の皇子である日本武尊と、吉備穴戸武媛の子である武殻王は、悪神を誅した功により、讃岐に留まり、香川郡以西の領有が許され、当社を崇敬した。
武殻王の四世孫である綾真玉の子、酒部黒麿は城山長者と呼ばれた。それには伝承が残る。
天から星が落ちてきて少女の姿になった。子がいなかった黒麿は、この少女を天からの贈り物と喜び、大切に育てた。
成人した少女は、当社境内の湧き水で甘美な酒を造った。この酒はとても美味しく、病人を治し、人を元気にさせたという。
この酒を第46代孝謙天皇(在位:749年-758年)に献上したところ、賞められた黒麿は「酒部」の姓を名乗ることを許された。
そのため、一説に奈良時代、第45代聖武天皇の御世、天平2年(730年)9月19日の創祀とも伝わる。
なお、この酒を造った女性が子を産み、長じて酒部道隆となった。大堀に居住したと伝わり、今もその跡がある。王堀とも王屋敷とも呼ばれている。
後世、黒麿の遠裔が黒麿を配祀し、社殿を造り、崇敬したという。
江戸時代後期の文化4年(1807年)に編まれた『天川神社旧記』によれば、「従五位下天川大明神、所祭神三座、興登魂命、妙見星神、坂部黒麿」とある。
『日本三代実録』には、「従五位下天河」とあり、当社のことではないかとされている。であれば、式外の国史見在社となる。
現在の御祭神は、興台産霊命・天児屋根命・酒部黒麿命。例祭は10月18日・19日。境内社は9社ある。
スギの巨木、ツブラジイ、イヌガシなど、コケ類ではクジャクゴケ、エビゴケなど貴重な植物が群生する社叢で、「天川神社社叢」として、国の天然記念物に指定されている。
最も大きなスギである三本杉は、境内ではなく社前を走る国道上に聳える。このスギを残すために、上下線を分かち道路が作られたとされる。
境内には、左右に狛犬と亀の台に乗った珍しい燈籠があり、水鉢は日露戦役凱旋記念に奉納されたもので、4人の力士達が支えるという珍しい造りになっている。
【ご利益】
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