甲斐獅子吼城の鎮守、天正壬午の乱を見守った大ケヤキ二本が天然記念物
[住所]山梨県北杜市須玉町江草字根古屋5336
[電話]0551-47-4747

根古屋神社(ねごやじんじゃ)は、山梨県北杜市須玉町江草にある神社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

武田安芸守信満の三男、江草兵庫助信泰の居城、塩川左岸にある標高788メートルの独立峰を利用した獅子吼城の北西麓に鎮座し、城の守護神として奉斎されたという。

獅子吼城は、古くは江草城、江草小屋とも呼ばれ、地元では城山と呼ばれている。江草城が落城する時、城内の怪物が吼えながら深い淵に飛び込んだことが城名の由来。

それ以後、当地では正月の獅子舞や、子供の玩具としての獅子も禁じられ、禁を破ると暴風雨になるという。

武田家の滅亡後、天正10年(1582年)、甲斐国を駿河の徳川家康と相模の北条氏直が争った。いわゆる天正壬午の乱である。

この城に立てこもったのが北条軍。対する徳川軍は、服部半蔵ひきいる伊賀組と武田家の旧家臣団が夜襲をかけて落城させたという。

この戦いが徳川の甲斐支配を決定的とした合戦となった。

社名の「根古屋」は、山上に城のある城下町の意。社前は、長野県佐久や群馬県の地方を結ぶ、小尾街道または穂坂路とよばれた古道で、交通の要地だった。

御祭神は天児屋根命加具土命・大雷神・菅原道真大山祇神を合祀する。鳥居の扁額には「根古屋大明神」とある。

境内左右にある二本の巨木が、「根古屋神社の大ケヤキ」として、国の天然記念物に指定されている。境内案内板では樹齢800年、『平成祭データ』では1000年前後、『山梨県神社誌』では千数百年とある。

どちらにしろ、天正壬午の乱における獅子吼城での攻防戦を、この二本の巨樹は見下ろしてきたことになる。

この二本の巨樹は別名は田樹・畑樹(たぎ・はたぎ)。田樹が早く芽吹くと水田が、畑樹が早いと畑の作物が豊作になると伝えられている。

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根古屋神社 - 甲斐獅子吼城の鎮守、天正壬午の乱を見守った大ケヤキ二本が天然記念物
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