天武天皇の創祀、近世は牛頭天王、天然記念物の大杉、4月に天王様祭り
[住所]岐阜県加茂郡七宗町神渕4168-1
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神淵神社(かぶちじんじゃ)は、岐阜県加茂郡七宗町神渕にある神社。神渕神社とも。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。

飛鳥時代の壬申の乱(672年)の際、大海人皇子(後の天武天皇)が皇運挽回祈願のため、神鏡を祀ったのが始まりと伝えられる。

ただし、岐阜県神社庁は、奈良時代末期の宝亀年間(770年-781年)の創祀とする。御祭神は、素戔嗚尊奇稲田姫命

以前は御佩山(みはぎやま)と呼ばれていた、天王山(てんのうやま)の山頂近くに社がある。

本村十組の総社であり、旧称は牛頭天王を称した。

明治2年(1869年)5月に八坂神社に改め、明治6年(1873年)1月に郷社に列し、現社号に改称した。

戦後は、岐阜神社庁長が参向する金幣社に指定された。

境内には、国の天然記念物に指定されている「神渕神社の大スギ」がある。樹高45メートル、目通り幹囲7.5メートル、推定樹齢800年というスギの巨樹。

明治43年(1910年)9月、土石流が起き、大杉の付近では、約1メートルの厚さで地表を覆ったという。本来の目通りはもっと太かったことになるという。

岐阜県神社庁によれば、祭礼は9月不定期とあるが、当社の祭典で何より有名なのは天王様祭り。

もともと4月14日に行われていた当社大祭で、今は4月第2日曜日に行われている。慶長8年(1603年)までは確実に遡れる、400年以上続く伝統の祭り。

午前中には神事が行われ、午後から黒獅子が舞われる。八岐大蛇に想定されたもので、境内をところ狭しと暴れ回る。

黒獅子は、柿色系の装束に面をつけた「じじ」と「ばば」の先導で拝殿から出てくる。奇稲田姫命の両親である脚摩乳命・手摩乳命である。

その後、御輿行列が本殿の方から境内に入ってくる。御輿が止まったのを見計らって御輿の下をくぐると無病息災で過ごせると伝えられている。

クライマックスは山車と神楽。大拍子(大太鼓)や下拍子(鼓)が打ち鳴らされ、天狗(猿田彦命)とおかめ(天鈿女命)の舞いが繰り広げられる。

【ご利益】
厄災除け、無病息災、夫婦和合、家内安全
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