室町期の銘ある、船を沈没させた獅子頭、8月に神輿の「御浜下り」
[住所]千葉県千葉市中央区寒川町1-123
[電話]043-222-0438

寒川神社(さむがわじんじゃ)は、千葉県千葉市中央区寒川町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 下総国 千葉郡「寒川神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

度重なる火災で、古記録がすべて焼失したため、創建年代は不詳。

現存する最も古い史料は、御神宝の獅子頭に、室町時代の文明13年(1481年)に社殿と獅子頭を修復した旨の銘がある。

当社は、古くから海の神として崇敬され、当社の沖を船で航行するものは「礼帆(れいはん)」といって帆を半ばまで下ろして敬意を示した。

社前を馬で通行するものは、必ず馬を下りて下馬の礼をとったと伝えられている。

その昔、漁師の網に獅子頭がかかり、これを祀ったところ、沖を航行する船の沈没が相次いだ。

これは獅子頭の祟りであろうと、当社社殿の下に石室を作って封じ込めたところ、船の事故が止んだ。これが現存している獅子頭である。

旧寒川村は佐倉藩領で、佐倉藩の年貢米を江戸に廻送するための御用港として、また一大漁業基地として発展、当社はその総鎮守として深く崇敬された。朱印地として10石を有したという。

明治になり、村社に列したが、寒川に魚市場が設置されたこともあり、千葉や寒川の魚問屋を中心とした旦那衆から崇敬された。

現在も続く神輿の「御浜下り」は、往時において、白砂青松の出洲海岸に立つ大鳥居から、立ち並ぶ提灯の灯かりにあやしく輝く神輿による海中渡御で、圧巻だったとして有名だった。

御祭神は、天照大御神・寒川比古命・寒川比売命。例祭は8月20日・21日で、神輿の「御浜下り」。

寒川比古命・寒川比売命は詳細不明の神で、神奈川県高座郡寒川町の同名神社にも祀られている。

また、そのルーツともされることがあるものに、伊勢の神宮(伊勢神宮)の皇大神宮(内宮)の末社である那自賣神社牟弥乃神社の御祭神が挙げられる。

さらに西に進めば、香川県さぬき市に大蓑彦神社があり、御祭神の関連が指摘される場合がある。

なお、式内社「寒川神社」の論社は他に、船橋市の二宮神社がある。

【ご利益】
水難除け、海上安全、交通安全、開運招福(公式HP
寒川神社(千葉市) - 室町期の銘ある、船を沈没させた獅子頭、8月に神輿の「御浜下り」
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