大分・宮崎の県境、祖母山が御神体、神代から奉斎される天候の神
[住所]大分県竹田市神原1772
[電話]-

健男霜凝日子神社(たけおしもごりひこじんじゃ)は、大分県竹田市神原にある神社。御朱印の有無は不明。

大分県と宮崎県にまたがる標高1756メートルの祖母山の北側の山中に鎮座する。地図によっては、「嫗神社」「建男神社」と記載される。

延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 豊後国 直入郡「建男霜凝日子神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では県社

嫗嶽大明神(うばたけだいみょうじん)とも称し、祖母山頂に上宮、山中に下宮と穴森神社があり、山麓の神原集落に遥拝所(神幸所)がある。

他にも、嫗岳大明神・鵜羽明神・祖母山大明神と称され、これら上宮・下宮・穴森社の三社一体の宮だったとされる。

この穴森神社が、式内社「建男霜凝日子神社」の論社の一つで、『平家物語』などで知られる姥嶽伝説の舞台。

上宮は神代より祖母山を御神体として山頂に鎮座し、健男霜凝日子神を奉斎している。

下宮は、祖母山の北側の岩窟内にあり、創祀年代は不詳も、飛鳥時代の白雉2年(651年)、社殿が建立され、中世に豊玉姫命彦五瀬命が配祀された。

古来より晴雨風雪など天候の守護神として崇敬されている。

古くは下宮が祭祀の中心で、安土桃山時代の文禄3年(1594年)、中川秀成の入封後、歴代の岡藩主の崇敬を受け、社殿の造営、社領の寄進があった。

明治6年(1873年)、郷社に列し、明治12年(1879年)11月には県社に昇格した。

国幣小社への昇格運動が起こり、社殿が昭和9年(1934年)に拡張、社域も整備されたが、終戦により中断。準備された用材などを現在は神幸所として現用した。

現在は、大太夫夫婦・花乃本姫も配祀され、大山祇命奧津彦命奧津姫命少名毘古那神猿田彦命菅原道真木花咲夜比売命大己貴命面足尊惶根尊が合祀されている。

9月23日に行われる祭礼では、白熊と獅子が神輿の供をし、当杜遥拝所の神庭で盛大に奉納される。また、5月2日に祖母山祭りがある。

境内社に嫗嶽稲荷社がある。古くより「正一位嫗嶽稲荷大明神」として信仰された。社殿がなかったため、昭和52年(1977年)12月、社殿が建立された。

なお、下宮の近くに神宮寺と呼ばれる古い字名を持つ地があり、下宮の前を流れる神原川に架かる橋を神宮寺橋と称す。対岸に無住の薬師堂があり、当社の神宮寺の存在を示唆する。

【ご利益】
晴雨風雪など天候の守護神、良縁・縁結び
健男霜凝日子神社 - 大分・宮崎の県境、祖母山が御神体、神代から奉斎される天候の神
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