戦国期に改称したもとの豊比咩神社、9月例祭は2000発の奉納花火
八幡神社(福岡県久留米市北野町赤司1765)
[住所]福岡県久留米市北野町赤司1765
[電話]0942-78-3082

八幡神社(はちまんじんじゃ)は、福岡県久留米市北野町赤司にある神社。現在は赤司八幡宮とも呼ばれ、通常はこちらの方が通りがよい。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 筑後国 三井郡「豊比咩神社」に比定される式内社(名神大社)の論社。近代社格では村社。

創建年代は不詳。もともとは豊比咩神社と呼ばれ、平安時代の延長2年(924年)に八幡大神を合祀した。

戦国時代の終わりに八幡宮と改称した。現在の御祭神も、主祭神が応神天皇で、住吉大神・高良大神を配祀する。

もはや豊比咩神とのゆかりは直接的には見られないが、高良大神は武内宿禰ともされつつ、通常は高良大社の御祭神。

高良大社の御祭神と武内宿禰も同一視される場合があるが、上津天満宮の境内社である豊姫宮は、高良大社の御祭神の妃神とされる。

豊姫宮も式内社「豊比咩神社」の論社の一つであり、当社が豊比咩神社と呼ばれていた頃の面影は、配神の高良大神に求めることができるのかもしれない。

特に当社が式内を主張したのは江戸時代とされる。式内社「豊比咩神社」が高良山に創建されたことを契機としたとも伝わる。

社地には赤司城が築かれ、古来より赤司氏をはじめ、草野氏や大友氏、田中氏などの多くの豪族から深い崇敬が寄せられた。

明治6年(1873年)に村社に列する。例祭は9月15日。奉納花火大会がある。約300年の歴史を誇る伝統のある花火大会。当日、境内には夜店が立ち並び、大勢の参拝客で賑わう。

打ち上げ数は約2000発で、打ち上げ場所が住宅地の中心部、観覧場所から50メートル程度しか離れていないことから、頭上で繰り広げられる音と光の共演は、大迫力。

また、50年に一度の式年祭があるという。

境内社に、天満神社・大三輪神社・水神社・少彦名神社・祇園社がある。境内の中央、参道の横に、猿田彦大神の石碑や、恵比須像がある。

なお、式内社「豊比咩神社」の論社は、先の上津天満宮境内社の他、北野町大城の豊姫神社、御井町にあったが戦後に廃社となった旧県社豊姫神社がある。

【ご利益】
厄災除け、無病息災、海上・交通安全、安産
八幡神社(北野町) - 戦国期に改称したもとの豊比咩神社、9月例祭は2000発の奉納花火
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