飛鳥朝の創祀、御神木の子宝スギ、1月には奇祭・井手浦の尻ふり祭り
[住所]福岡県北九州市小倉南区大字石原町467
[電話]093-451-0377

東大野八幡神社(ひがしおおのはちまんじんじゃ)は、福岡県北九州市小倉南区石原町にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

御祭神は、応神天皇(品陀和気命)・神功皇后(息長帯姫命)・宗像三姫命多紀理姫命多岐都姫命市寸島姫命)。

社記によれば、飛鳥時代の天智天皇5年(666年)2月、高津尾の里、降原(現 郷原)の影向石に八幡大神の神霊が出顕し、「吾は廣旗八旗神なり」と神託したという。

その後、奈良時代の養老4年(720年)秋、宇佐八幡宮の放生会があり、大宮司並びに次官12名が供奉したとある。

平安時代の天喜3年(1055年)、社殿を山本村沼に遷し、沼宮と称した。

戦国時代の享禄5年(1532年)、大友氏の兵火に遭い、社殿はことごとく焼失。天文5年(1536年)、大内氏により再建された。

その後、東西大野郷16ヶ村の産土神となり、同年8月には大野山上に鎮座して大野八幡宮と称し、東谷・中谷の全村及び合馬・田代の17ヶ村、大野郷の産土神となった。

江戸時代になり、寛文7年(1667年)、現在地である花枝山に社殿を建立して遷座。以来、現社号を称し、東谷10ヶ村の産土神となった。

寛延2年(1749年)2月20日、豊前小倉藩3代藩主小笠原忠基が奉幣し、里人に社殿再建を命じた。その後、小森手長大社となり、明治5年(1872年)、郷社に列した。

樹齢500年を越えるとされる御神木のスギがある。杉科・杉属の樹木では珍しく、樹が何通りにも分かれており、古来、子孫繁栄・子宝の象徴とされて信仰されている。

このスギの実を中に納め、スギの実をあしらった子宝お守りや、境内のイチョウの木に実った銀杏などの縁起物が用意され、戌の日安産祈願祭が行われている。

例祭は11月3日で秋季例大祭、御神幸神事がある。何よりも有名なのは1月8日の尻ふり祭。井手浦地区で行われる奇祭。

昔、平尾台に大蛇がいて悪さをするので、神がこれを退治したところ、そのシッポが井手浦に落ち、ピンピン振った、というものに由来するもの。

その年は、十数年ぶりの大豊作に恵まれたことにより、豊作祈願も兼ねて行う。

藁で長さ4メートル、高さ3メートルの大蛇を作り、祭壇を設けて、神主はじめ、その年の当番座元、翌年の座元が腰を屈めて尻を振り続ける。

2月3日の節分祭には、3体の鬼を5俵の福餅で追い払う鬼追い神事が行われる。

北九州市の国定公園「カルスト台地平尾台」の氏神としても知られ、正月には平尾台へ初日の出を見に出かけた人による初詣が盛んだという。

【ご利益】
子宝・安産、武運長久・勝運、学業・受験合格、交通安全(公式HP
東大野八幡神社 - 飛鳥朝の創祀、御神木の子宝スギ、1月には奇祭・井手浦の尻ふり祭り
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