出羽領主武藤氏と社司の対立で荒廃、江戸中期以降に再建の記録
遠賀神社(山形県鶴岡市外内島字明神川原1)
[住所]山形県鶴岡市外内島字明神川原1
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遠賀神社(おがじんじゃ)は、山形県鶴岡市外内島にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 東山道神 出羽国 田川郡「遠賀神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では無格社。

創建年代は不詳。御祭神は、大山祇尊倉魂命・土祖神・手力雄命。拝殿の額には「遠賀神社 戸隠神社」と併記されている。

土祖神(つちのおやのかみ)は珍しい。『古事記』には大土神として記載がある大年神天知迦流美豆比売の子。

中古、社司と領主武藤氏で争いがあり、社司が追放された。それにより、社殿は荒廃し、境内は荒れ果てた。

その後、神の祟りと思われる事件が続出し、小祠を建てて祀ったという。武藤氏はいずれかの時期で大宝寺氏を名乗るため、この一連の流れは室町時代ごろのことか。

ただ、大宝寺氏を名乗っていた時のことでも、便宜上、武藤氏と記載されていた可能性もあり、何とも言えない。

江戸時代中期の明和年間(1764年-1772年)、江戸時代後期の寛政10年(1798年)9月、そして明治13年(1880年)3月に再建された記録が残る。

社殿として、本殿と拝殿があり、本殿は木造切妻造、亜鉛鉄板葺。例祭は4月28日。境内社に、古峯神社と厳島神社がある。

なお、式内社「遠賀神社」の論社は他に、市内の井岡遠賀原にそれぞれ同名の神社がある。

【ご利益】
五穀豊穣、家内安全、地域安全
遠賀神社(外内島)1
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