豊玉比売命が鰐に乗って川を遡上した伝承、中世に10度にわたる遷宮
[住所]香川県木田郡三木町井戸1575
[電話]087-898-2115

和爾賀波神社(わにかわじんじゃ)は、香川県木田郡三木町井戸にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 讃岐国 三木郡「和爾賀波神社/和尓賀波神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

創建時期は不詳。社伝によると、豊玉比売命が鰐(ワニ)に乗って川を遡り、この地に上陸したという。その川が鰐川で、現在の鴨部川だという。

主祭神は、豊玉比売命。現在は、玉依比売命八幡大神息長足姫命を配祀する。

後世、八幡神を合祀したと考えられるが、筥崎宮の玉依比売命タイプなのは、主祭神との姉妹という関係に考慮されたものか。

平安時代の治安3年(1023年)、寛治7年(1093年)、治承2年(1178年)、鎌倉時代の建仁3年(1203年)、文永元年(1264年)、文永3年(1266年)、慶長元年(1311年)、室町時代の永享5年(1433年)、永享10年(1438年)に遷宮、社殿の造営の記録がある。

式内社「和爾賀波神社」の論社は他に、町内井上の天野神社境外末社である引宮神社、町内下高岡の鰐河神社、白山神社がある。

当社の上述のような数多き遷宮により、式内社の比定が難しくなり、多くの論社を生んだとの説がある。

古くは井戸之郷氏八幡和尓河神社、井戸八幡、井戸之宮などと呼ばれた。明治5年(1872年)に郷社に列した。

神門をくぐると境内左手に大きなモミが2本あり、そのうち社殿側(奥側)の木が県の保存木に指定されている。

安政年間(1855年-1860年)の植栽で樹齢約150年と伝えられている。幹の途中から二つに枝別れしているが、モミ独特の樹形を保っている。

例祭は10月第1日曜日。境内社に、八坂神社・若宮神社・春日神社・天神社などがある。

現在は高松市牟礼町原に鎮座する幡羅八幡神社の兼務神社とも。

【ご利益】
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和爾賀波神社 - 豊玉比売命が鰐に乗って川を遡上した伝承、中世に10度にわたる遷宮
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