神代の創祀、後に八幡神を合祀、志度寺と再建、9月に志度の祭り
[住所]香川県さぬき市志度121
[電話]087-894-1169

多和神社(たわじんじゃ)は、香川県さぬき市志度にある神社。境内からは志度湾を一望できる。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 讃岐国 寒川郡「多和神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

創建時期は不詳。社伝によれば、神代に主祭神である速秋津比売命が多和郷の渚にやってきて、「此水門は、はなはだ深くて、よき須美戸なり」と宣して鎮座したのが始め。

当初は四国86番札所志度寺に隣接しており、式内社としては、平安時代の元慶元年(877年)3月4日に従五位上に進む。

寛平元年(889年)に八幡神を祀り、多和八幡宮と改称したという。戦国時代の文明11年(1479年)に志度寺とともに焼失する。

江戸期にも八幡宮を称していた。寛文11年(1671年)、高松藩藩主松平頼重の手で志度寺が復興されると、当社も復興した。

この時、現在地に移転したとも。なお、元和9年(1623年)に現在地に遷座したとの説もある。この地にはもともと、連岳神社という小祠があったという。

幕末期の宮司・松岡調は国学者としても知られ、後に金刀比羅宮の宮司も務めた。彼が研究のために集めた典籍や事物が社内の「多和文庫(香木舎)」として保管されている。

明治4年(1871年)に郷社に列し、明治40年(1907年)に神艘幣帛料供進神社に指定された。

現在は八幡神を含め、倭武命大雀命帯仲彦命天照大日孁命息長帯姫命大鞆和気命を合祀している。

例祭は10月第2土・日曜日で秋季例大祭。「志度の祭り」とも呼ばれる、志度地区を代表する祭りで、当社からお下りした神輿を8組のちょうさがお迎えし、町を勇壮に練り歩く。

境内社に、久那登神社・濱神社・蛭子神社・八坂神社・稲荷神社・天野神社・若宮神社・琴平神社・梅の宮神社・菅原神社・塩竈神社がある。

なお、式内社「多和神社」の論社は他に、市内前山に同名の多和神社があり、津田町鶴羽に鶴羽神社大森神社がある。

【ご利益】
五穀豊穣・商売繁盛、厄災除け、安産
多和神社(志度) - 神代の創祀、後に八幡神を合祀、志度寺と再建、9月に志度の祭り
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