奈良朝の創建か、布勢朝臣の祖・大彦命を祀る讃岐国の式内社
[住所]香川県さぬき市寒川町石田西乙字道味3642
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布勢神社(ふせじんじゃ)は、香川県さぬき市寒川町にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 讃岐国 寒川郡「布勢神社」に比定される式内社(小社)の論社。

詳細は不詳だが、奈良時代の天平年間(729年-749年)、行基菩薩が石田極樂寺の鎭守として創建したという。

付近には、弥生時代から古墳時代にかけての遺跡群があるという。当社の創祀については、先の天平年間をはるかにさかのぼるとの指摘も。

御祭神は、大彦命。第8代孝元天皇の皇子で、四道将軍の一人。『新撰姓氏録』によれば、阿部朝臣、布勢朝臣の祖。

『古事記』には、阿倍の臣、膳の臣らの祖とあるのみで、布勢朝臣についての記載はない。

しかし、越中国射水郡、越中国新川郡、出雲国出雲郡、備前国赤坂郡に同名の式内社があり、越後国蒲原郡には「小布勢神社」、近江国伊香郡には「布勢立石神社」がある。

それらの論社も含めて、現在も富山県魚津市や氷見市、岡山県赤穂市などに複数の同名か、「布勢」を冠する神社があり、御祭神も大彦命であることが多い。

当社に関して、御祭神については、一説に伏雷(ふせいかずち)、つまり雷神ともいう。

戦国時代の天正年間(1573年-1592年)、兵乱で焼亡。江戸時代になり、宝永5年(1708年、文化5年(1808年)に造営の記録が残る。江戸時代には「布勢之宮」と称していた。

例祭は9月第1土曜日で、例大祭。現在は、同町に鎮座する石田神社の境外末社である。

なお、讃岐国寒川郡の式内社「布勢神社」の論社は他に、市内造田に鎮座する造田神社がある。

【ご利益】
地域安全、家内安全、地域振興
布勢神社(さぬき市) - 奈良朝の創建か、布勢朝臣の祖・大彦命を祀る讃岐国の式内社
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