安閑天皇の皇后・山田皇女の御名代地に皇后を祀る讃岐式内社
[住所]香川県観音寺市柞田町乙1982
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山田神社(やまだじんじゃ)は、香川県観音寺市柞田町にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 讃岐国 刈田郡「山田神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

創祀年代は不詳。御祭神は、山田大娘神・大己貴神素盞嗚神月読神。山田大娘神は、第27代安閑天皇の皇后である春日山田皇女

往古より柞田一郷の大社として崇敬され、古くは中河原の地、もう少し柞田に近い場所に鎮座したが、いつの時代か現在地に遷座。

旧地には今なお神事に用いられる井戸がある。また、中河原の近くには松尾神社と呼ばれる石祠が祀られている。

柞田村には、黒淵・山田尻・北岡・大畑の四村が属し、当社は黒淵村に鎮座し、『西讃府志』によれば、「山田は黒淵の旧名」という。

黒淵村の後に連なる村を山田尻というのはこのため。山田とは、春日山田皇女の山田で、皇女の御名代地だったことにちなむ。

『大日本神名辞書』によれば、皇女は子に恵まれず、その名が滅ぶのが悼まれ、匝布屯倉が置かれ、当社での祭祀となったとしている。

鎮座地は、古くは苅田郡だが、その後豊田郡と呼ばれたため、当社も豊の社とも呼ばれていたという。

江戸時代には山田大明神と称され、前期の貞享4年(1687年)、元禄8年(1695年)、中期の延享5年(1748年)、宝暦7年(1757年)、後期の文政3年(1820年)の造営の記録が残る。

明治5年(1872年)に郷社に列し、明治40年(1907年)には神饌幣帛料供進神社に指定された。

現在は小山明神(少名毘古那命)と称した神社を合祀している。

なお、式内社「山田神社」は、近世には所在が不明となり、一時は境八幡神社と考えられていた時期もあったが、現在は当社が式内社という見解で一致している。

境内にはいくつかの小祠があり、池の中には再建された弁天社(市杵嶋比女神)がある。他に、荒魂神社・金刀比羅社があるという。

【ご利益】
諸願成就、良縁・縁結び、子宝、病気平癒
山田神社(観音寺市) - 安閑天皇の皇后・山田皇女の御名代地に皇后を祀る讃岐式内社
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