『肥前国風土記』記載の媛社神社、8月7日が夏祭りで、七夕飾り
[住所]福岡県小郡市大崎1
[電話]0942-75-7555 - 市埋蔵文化財調査センター

七夕神社(たなばたじんじゃ)は、福岡県小郡市大崎にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

地元では親しみを込めて「たなばたさん」と呼ばれているが、正式名称は媛社神社(ひめこそじんじゃ)。創建時期は不明。

奈良時代の天平年間(729年-749年)の成立とされる『肥前国風土記』基肄郡姫社の郷に、小郡の大崎の土地に七夕の神が祀られるようになった経緯が載っている。
この郷の中に川がある。名を山道川という。その源は郡の北の山から出て、南に流れて御井の大川と出会っている。

昔、この川の西に荒ぶる神がいて、路行く人の多くが殺害され、死ぬ者が半分、死を免れる者が半分という具合であった。

そこでこの神がどうして祟るのかそのわけを占って尋ねると、そのト占では、「筑前の国宗像の郡の人、珂是古にわが社を祭らせよ。もしこの願いがかなえられれば祟らない」と出た。

宗像の珂是古が幡を飛ばして占ってみるとこの地に落ちた。また、夢に機織り道具が回りながら出てきて珂是古を押さえ、そこで祟る神が女神であることが分かった。
機織り=女神であり、織姫神・棚織女であると考えられる。天平年間以前の創祀となる。当社の御祭神は、棚機媛社神・磐船神。棚機姫命のことか。

飛鳥時代に中国から伝わった「牽牛・織姫」の故事と、日本の棚織女信仰が融合して誕生したのが七夕信仰だとされる。

織姫と言えば、牽牛。中国には「天の川が地表に流れてきた川」と伝えられる「漢水」があり、当社付近を流れる宝満川の流れや周辺の地形が漢水に似ているとされた。

これになぞらえて、宝満川を天の川に見立て、当社の対岸にあたる西岸に牽牛を祀る牽牛社が置かれていた時期もあったという。

毎年8月7日が夏祭り。子供神輿や獅子が大崎区の各氏子宅を回る伝統行事が行われる。

境内には、七夕飾りや、祭り提灯、全国から寄せられた色とりどりの短冊が笹竹に飾り付けられる。

また、多くの夜店が並び、家族連れや若いカップルで大変賑わいを見せる。夜は、特設ステージにおいて、多彩な演芸が催され夏の夜の一時を楽しむことができる。

【ご利益】
諸願成就、良縁・縁結び
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七夕神社(小郡市)の御朱印