道真が左遷途上で企救の浦を賞でた地、小倉府内の氏神
[住所]福岡県北九州市小倉北区古船場町1-6
[電話]093-521-9421

菅原神社(すがわらじんじゃ)は、福岡県北九州市小倉北区古船場町にある神社。菅原道真を祀る天神・天満宮の一つ。参拝すれば、御朱印を頂ける。

道真が延喜元年(901年)、太宰権師として京より左遷され、筑紫へ向かう途中、神嶽川のほとり、とある小島で一休みし、風光明媚な企救の浦を賞でた。

道真の死後、その遺徳を偲び、その跡地、つまり今の「天神島」に一祠を建立したのが始まり。平安時代前期にあたる。

慶長7年(1602年)1月、細川忠興が小倉城築城の際、一小祠となっていた当社を瀧本院とともに配祠し、城下民の信仰を勧めた。

寛永9年(1632年)2月、小笠原忠真が入城後、夫人永貞院の尊崇が特に厚く、若君(2代藩主小笠原忠雄)の養育に学問の神の教訓をもってあたったという。

忠真は慶安元年(1648年)2月、社殿を修築し、神宝を納め、公式に城下民子女の「教育祈願所」と定めた。

寛文元年(1661年)2月には拝殿を造築し、「威徳寺」の尊号と偏額を奉納し、この年9月には特に盛大な祭典を執行した。

また、忠真による下記の和歌の奉納があり、以来連歌の奉納の例となった。
二十五の菩薩引連れ、出雲に乗りて、さき立つ神まつりかな
貞享4年(1678年)、境内の中に「浮鷺の池」を造り、神苑を整え、十一面観世音菩薩を左側に安置した。

当時、春の例祭は「菜の花祭り」と称され、菜の花の生花を捧げる行事があった。

夏祭りは「千燈明祭り」、別名「願かけ燈明」「万願燈明」と称され、「浮鷺の池」を中心に、「数百の燈灯の明りで昼の如く、参拝者で境内は身動も出来ぬ程なり」と記録された。

幕末の慶応2年(1866年)8月1日の戦火で小倉の町とともに焼失、神仏分離の影響もあり、御神体は一時、仲津郡国分村(現 京都郡国分寺)に遷座。

明治13年(1880年)6月、小倉府内の末社だった吉野社・松尾社・厩戸社・生目八幡神社・高住神社を合祀した。

小倉府内の氏神として、豊日別尊木花咲耶媛命大山咋命市寸島比賣命豊總耳皇命景清霊水分尊宇迦之魂尊猿田彦命大国主命を併せて祀る。

明治25年(1892年)9月、当時の初代小倉市長吉沢直行・初代企救郡長津田維寧ほか十数名の熱心な請願をきっかけとして、旧社地に再建された。

現社殿は昭和37年(1962年)に再建されたもので、この時、敷地の関係で「浮鷺の池」は埋められたという。

例祭は4月24日・25日で春季大祭。1月25日には初天神として合格祈願祭、2月3日には節分厄除祭で豆まきがある。

元旦0時-3時まで年越餅つきで、参拝者にお雑煮、善哉、黄粉餅が無料で振舞われる。

なお、市内戸畑区にも同名の神社がある。

【ご利益】
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菅原神社(北九州市小倉北区) - 道真が左遷途上で企救の浦を賞でた地、小倉府内の氏神
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菅原神社(北九州市小倉北区)の御朱印