喘息・痰咳の神・真田明神、7月に天王祭、往時は市最大の祭典
[住所]神奈川県平塚市真田4
[電話]0463-95-3237 - 比々多神社

真田神社(さなだじんじゃ)は、神奈川県平塚市真田にある神社。近代社格では村社。御祭神は建速素佐之男命。参拝すれば、御朱印を頂ける。

創建年代は不詳。「真田の天王さん」として古くより親しまれてきた。北金目神社の北東、万種山天徳寺の南東に鎮座する。

付近には真田城址があり、真田城は真田與一義忠の居城だった。真田与一とも。

義忠は三浦義継の四男、岡崎城主岡崎四郎義美の嫡子であり、治承4年(1180年)、源頼朝が挙兵、石橋山の戦いで討ち死。25歳だったという。

一説に義忠はこの時、痰が咽に詰まったために討たれたともいわれ、そのことで、喘息・痰咳の神、真田明神として崇められたとも。

これは、後述の夏病みのご利益として、今に継承しており、やはり後述のほおずき市も義忠のこの故事にちなむものとされる。

天徳寺は、義忠の死から実に400年後、天正年間(1573年-1593年)に岐阜天徳寺七世義翁盛訓禅師が義忠の菩提を弔うために造立したもの。

天正19年(1591年)、徳川家康が当社に1石5斗の神領を寄進している。幕末の文久3年(1863年)、現在の鳥居が建立された。

近世には牛頭天王宮とも呼ばれたが、明治3年(1870年)、八坂神社に改称。明治9年(1876年)に現社名に再度改称した。現在は比々多神社の兼務神社である。

例祭は7月9日。現在は7月上旬に行われている。天王祭。かつては、農具市とほおずき市が開かれ、遠方からも参拝客が訪れる市内最大規模の祭だった。

地元では「蟻の天王さん参り」と称され、田植えを終えて一息付けるようになった近在の農家の大きな楽しみだったともいう。

瑞垣にある寄進者の住所が広範囲に及んでいることからも当時の賑わいが窺える。現在は神輿渡御などがあるものの、往時に比べればこじんまりしたものとなった。

7月18日には虫送り祭もあり、お参りすると夏病みをしないともいう。境内にある3本の大きなケヤキは、神社の景観に一役かい、市の保全樹木に指定されている。

【ご利益】
病気平癒、病魔退散、五穀豊穣・商売繁盛
真田神社(平塚市) - 喘息・痰咳の神・真田明神、7月に天王祭、往時は市最大の祭典
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真田神社(平塚市)の御朱印