那須与一の弟と平氏遺臣の姫の恋物語が伝わる、宮崎椎葉村の縁結びの社
[住所]宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良1822
[電話]0982-67-2221

椎葉厳島神社(しいばいつくしまじんじゃ)は、宮崎県東臼杵郡椎葉村にある神社。近代社格では村社。ひむか神話街道100の伝承地第26番。参拝すれば、御朱印を頂ける。

鎮座地は、源氏方の武将と平氏遺臣の娘との悲恋物語で有名な那須家住宅(鶴富屋敷)の近く、下福良集落の中央小丘上に位置する。旧上椎葉村。

壇ノ浦の戦いに破れた平氏の残党が山間の僻地であった当地へ逃れて隠れ住み、元久元年(1204年)に一門の氏神である安芸国厳島社を勧請したものと伝える。

御祭神は市杵島姫命素戔嗚尊

『椎葉山根元記』によれば、平氏残党追討の命を受けて当地へ下った那須大八郎宗久が、平氏の娘である鶴富姫と恋仲になったため、人々を宥恕するとともに、宗久が安芸厳島社を勧請したとも伝わる。

ちなみに、宗久は那須与一宗高の弟だという。宗久については、高千穂町の下屋八幡大神社に逆杉の伝承が残る。

明治以前までは「厳島大明神」と称されたが、明治4年(1871年)に現社名に改称した。また明治6年(1873年)に39の集落が合併されて現椎葉村が誕生した関係で、各集落に鎮座していた神社を合祀している。

合祀された神社は、以下の通り。
・旧下福良村(現 小字下福良)の森鹿倉社
・旧佐礼村(現 小字佐礼)の両森鹿倉社五所ノ神
・旧尾田村(現 字尾田山中)の葉以高社
・旧山中村(同上)の於市若市社
・旧桑木原村(現 小字桑ノ木原)の森鹿倉社
・旧大中尾村(同上)の姥山社
・旧小中尾村(同上)の山ノ神
・旧若宮村(現 小字若宮)の祇園社
・旧長野村(現 大字下福良)の猿尾社
・旧桑弓野村(現 字桑ノ木原)の釜柱屋や明神
・旧望田村(現 小字持田)の若宮鹿倉社と地主社
・旧高尾村(現 大字下福良)の今神社
・旧尾八重村(現 小字尾八重)の正八幡宮、七社ノ稲荷、若宮八幡、森鹿倉社、山宮相野社
・旧横野村(現 小字横野)の森鹿倉神社
・旧下ノ平村(現 字松木)の北山八幡宮と稲荷社
・旧上ノ平村(同上)の北山社と森鹿倉社
・旧一戸村(現 小字一ツ戸)の森鹿倉神社
・旧上福良村(現 小字上福良)の隼丸大明神、稲荷社、疱瘡社
・旧日隠村(現 字春山)の稲荷社と北山八幡宮
・旧村椎村(現 小字間栢原)の五所ノ神
・旧下椎葉村(現 小字下椎葉)の若宮大明神
・旧野老ヶ八重村(現 小字野老ヶ八重)の森鹿倉両明神
・旧尾平村(現 小字尾平)の尾平社
・旧夜狩内村(現 小字夜狩内)の稲荷社、鹿倉社、両森鹿倉大明神

現在の社殿は、平成8年(1996年)に氏子崇敬者により、本殿・幣殿・拝殿を改修し、社務所・手水舎・裏鳥居を新築、平成10年(1998年)に参道を改修した。

表鳥居は、平成17年(2005年)9月6日の土石流により喪失したため、平成20年(2008年)6月に再建された。

宗久と鶴富姫が敵味方を超えて縁が結ばれた由縁から「源平おまもり」が生まれた。「良縁」「夫婦円満」「子宝安産」「健康」などの御神徳がある。

【ご利益】
交通安全、厄除け、女の神様、良縁・縁結び
椎葉厳島神社 - 那須与一の弟と平氏遺臣の姫の恋物語が伝わる、宮崎椎葉村の縁結びの社
【関連記事】
宮崎県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、宮崎県に鎮座している神社の一覧
椎葉厳島神社の御朱印