糟谷住吉の大神「大住大明神」、中世には八幡、9月に「汐汲みの神事」
[住所]神奈川県伊勢原市下糟屋2202
[電話]0463-96-1611 - 伊勢原大神宮
高部屋神社(たかべやじんじゃ)は、神奈川県伊勢原市下糟屋にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 相模国 大住郡「高部屋神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。
創建年代は不詳。大住郡127ヶ村の惣鎮守だった。御祭神は、神倭伊波礼彦命・誉田別命・三筒男命・大鷦鶺命・息気長足姫命・磐之姫命。
創建から平安時代までは三筒男命(住吉三神)を主祭神とし、糟谷住吉の大神「大住大明神」として崇敬された。現在の例祭でもその名残を残す。
鎌倉時代に、源頼朝の家人で、糟屋庄の地頭だった糟屋藤太左兵衛尉有季が、当社を守護神として新たな社殿を造営した。この頃、主祭神は誉田別命となり、八幡神社となる。
至徳3年(1386年)12月に河内守宗国によって造られ、平秀憲が寄進した銅鐘は県指定重要文化財に指定されている。
天文20年(1551年)に地頭の渡辺石見守が社殿を再興。天正19年(1591年)11月に徳川家康より社領10石の御朱印を賜る。
江戸時代中期頃まで別名「糟屋八幡宮」と呼ばれた。正保4年(1647年)に本殿が再建され、慶応元年(1865年)には拝殿が再建された。
明治以降、神倭伊波礼彦命を主祭神として奉斎。本殿は大正12年(1923年)の関東大震災で倒壊し、昭和4年(1929年)に柱・彫刻・正面扉などをそのまま使用し、再建された。
神事に用いられる鎌倉時代以降の雅楽面三面の古面や、京都府宇治市にある黄檗山萬福寺7世・悦山道宗(中国福建省泉州府晋江県からの渡来僧)が元禄初期に揮毫した「八幡宮」の扁額がある。
本殿前の狛犬を寄進した行按・行白も黄檗宗の僧で、一時期、別当神宮寺とともに黄檗宗との関係が深かったことが分かる。拝殿正面の頭上に、山岡鉄舟の筆による社号額が掲げられている。
例祭は9月15日。平安時代より1000年以上続く神事として「汐汲みの神事」が執行される。
明治初期頃までは住吉大神(大住大明神)が上陸したと言われる照ヶ崎まで、片道16キロの道のりを宮当番と神主が歩き、海水と浜砂、海藻のホンダワラ(馬尾藻)を採取していた。
海水は鎮火水とし、浜砂はお清めのために参道に撒き、ホンダワラは拝殿と鳥居の注連縄に吊るす。
境内社として、稲荷社・水神社・庚申社・愛染明王・八坂神社・金刀比羅宮がある。現在は伊勢原大神宮が管理を兼務しており、御朱印などはそちらでもらうことができる。
なお、式内社「高部屋神社」の論社は他に、伊勢原市高森の高森神社がある。
【ご利益】
厄災除け、武運長久・勝運、一族・子孫繁栄
【関連記事】
・神奈川県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、神奈川県に鎮座している神社の一覧
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『延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 相模国 大住郡「高部屋神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。
創建年代は不詳。大住郡127ヶ村の惣鎮守だった。御祭神は、神倭伊波礼彦命・誉田別命・三筒男命・大鷦鶺命・息気長足姫命・磐之姫命。
創建から平安時代までは三筒男命(住吉三神)を主祭神とし、糟谷住吉の大神「大住大明神」として崇敬された。現在の例祭でもその名残を残す。
鎌倉時代に、源頼朝の家人で、糟屋庄の地頭だった糟屋藤太左兵衛尉有季が、当社を守護神として新たな社殿を造営した。この頃、主祭神は誉田別命となり、八幡神社となる。
至徳3年(1386年)12月に河内守宗国によって造られ、平秀憲が寄進した銅鐘は県指定重要文化財に指定されている。
天文20年(1551年)に地頭の渡辺石見守が社殿を再興。天正19年(1591年)11月に徳川家康より社領10石の御朱印を賜る。
江戸時代中期頃まで別名「糟屋八幡宮」と呼ばれた。正保4年(1647年)に本殿が再建され、慶応元年(1865年)には拝殿が再建された。
明治以降、神倭伊波礼彦命を主祭神として奉斎。本殿は大正12年(1923年)の関東大震災で倒壊し、昭和4年(1929年)に柱・彫刻・正面扉などをそのまま使用し、再建された。
神事に用いられる鎌倉時代以降の雅楽面三面の古面や、京都府宇治市にある黄檗山萬福寺7世・悦山道宗(中国福建省泉州府晋江県からの渡来僧)が元禄初期に揮毫した「八幡宮」の扁額がある。
本殿前の狛犬を寄進した行按・行白も黄檗宗の僧で、一時期、別当神宮寺とともに黄檗宗との関係が深かったことが分かる。拝殿正面の頭上に、山岡鉄舟の筆による社号額が掲げられている。
例祭は9月15日。平安時代より1000年以上続く神事として「汐汲みの神事」が執行される。
明治初期頃までは住吉大神(大住大明神)が上陸したと言われる照ヶ崎まで、片道16キロの道のりを宮当番と神主が歩き、海水と浜砂、海藻のホンダワラ(馬尾藻)を採取していた。
海水は鎮火水とし、浜砂はお清めのために参道に撒き、ホンダワラは拝殿と鳥居の注連縄に吊るす。
境内社として、稲荷社・水神社・庚申社・愛染明王・八坂神社・金刀比羅宮がある。現在は伊勢原大神宮が管理を兼務しており、御朱印などはそちらでもらうことができる。
なお、式内社「高部屋神社」の論社は他に、伊勢原市高森の高森神社がある。
【ご利益】
厄災除け、武運長久・勝運、一族・子孫繁栄
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