権現さまと親しまれる、「大庭神社旧跡」とされる式内論社
[住所]神奈川県藤沢市大庭1846
[電話]0466-24-5590 - 皇大神宮

熊野神社(くまのじんじゃ)は、神奈川県藤沢市大庭にある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 相模国 高座郡「大庭神社」に比定される式内社(小社)の論社。

境内の石碑や案内板には「大庭神社舊趾」、あるいは「大庭神社旧跡」という表記が見られる。この地が式内社「大庭神社」の旧跡と伝えられている。

当地の前方に広がる丘陵地からは縄文時代前期の土器や弥生時代・奈良時代の住居跡の大庭築山遺跡が見つかっている。

近世以前の記録や社伝は存在しない。御祭神は、熊野久須比命。江戸時代には「御霊社」「権現社」と呼称されていた。現在も、権現さまなどと呼ばれる。

当社が「大庭神社」の旧跡とされたのは、江戸時代の文化・文政(1804年-1830年)になってからのことという。

天保4年(1833年)、山崎六兵衛雅彦により石造の鳥居が寄進された。明治の神仏分離令まで、成就院が別当として管理を行なっていた。

式内社「大庭神社」の論社としては他に、市内稲荷の大庭神社がある。

『藤沢の文化財』では、本来は当社が式内社「大庭神社」であったが、その後、何らかの理由により稲荷の大庭神社が式内社と目されるようになったと考察している。

例祭は9月第3日曜日。神輿渡御や舟型山車巡行があるという。現在、当社は鵠沼皇大神宮の兼務神社である。

詳細は不明だが、藤沢市宮前の御霊神社では、同社から当社に分祀したとも伝わっている。

【ご利益】
結びの神、縁結び、夫婦和合
熊野神社(藤沢市大庭) - 権現さまと親しまれる、「大庭神社旧跡」とされる式内論社
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