以前は「エボシ岩」を礼拝した「名倉の権現さま」、式内有力論社
[住所]神奈川県相模原市緑区名倉4532
[電話]042-687-2928

石楯尾神社(いわたておのじんじゃ/ いわたておじんじゃ)は、神奈川県相模原市緑区名倉にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 相模国 高座郡「石楯尾神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

「名倉の権現さま」とも呼ばれる。創建当初は今の場所より西方の、甲斐国との国境により近い位置に鎮座していたと伝えられる。主祭神は、石楯尾大神。

後の合祀も含め、現在は、産土神・伊邪那基幹神天御中主神天常立神国常立神天照座皇大神大歳神猿田彦神菊理姫神事代主神日本武尊・護良親王も祀る。

旧来「エボシ岩」が礼拝対象だった。この岩と伝わるものが明治に入るまで当社の東方近辺にあったが、中央本線の鉄道建設工事の折に撤去されてしまった。

また、この岩から見て当社は尾っぽの方(相模国の端であり、地形的には丘陵の端でもある)に位置するので、社号が定着したともいう。

第15代応神天皇の御幸所ともされ、平安時代の天安元年(857年)、従五位下として官社に預ったことが『日本文徳天皇実録』に記載がある国史見在社である。

三増合戦により、永禄12年(1569年)、社殿全部が火災に遭い、古記録も焼失した。現在の社殿は江戸時代の享保9年(1724年)に建築されたもの。

明治6年(1873年)、郷社に列し、大正12年(1923年)には神饌幣帛料供進神社に指定され、昭和23年(1948年)には神奈川県神社庁の献幣使参向神社に指定された。

式内社「石楯尾神社」の論社は多くあるが、当社が最も有力とされ、終戦までは国から式内社の認定を受けていた。

他に、相模原市緑区佐野川相模原市南区に同名の神社があり、大和市の諏訪神社相模原市緑区大島座間市入谷の諏訪明神、藤沢市の鵠沼皇大神宮の境内社が式内論社とされる。

例祭は8月26日で例大祭、4月10日が春季大祭、11月28日が秋季大祭。境内社として、祖霊社・浅間神社・疱瘡神社・御嶽神社・日月両宮・蔵祖神社・天満天神・春日神社がある。

なお、当社は区内佐野川にある藤野御霊神社などを兼務している。

【ご利益】
平穏安寧、地域・家内安全、開運招福、商売繁盛
石楯尾神社(名倉) - 以前は「エボシ岩」を礼拝した「名倉の権現さま」、式内有力論社
【関連記事】
神奈川県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、神奈川県に鎮座している神社の一覧
石楯尾神社(名倉)の御朱印