慶長期の棟札が現存、ユーモラスな寸劇「太郎太郎踊り」
[住所]鹿児島県薩摩川内市高江町2255-4
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南方神社(みなみかたじんじゃ)は、鹿児島県薩摩川内市高江町にある神社。諏訪神社の一つで、近代社格では郷社。例祭は9月28日に近い日曜日。御朱印の有無は不明。

通称は、お諏訪様(おすわさま/おすわさん)。創建された時期は不明であるが、慶長年間(1596年-1615年)のものとみられる棟札が保存されている。

御祭神は、健御名方命・八坂刀売命・志那津毘古命・志那津毘売命で、大山祇命・大地主命・素戔鳴尊大国主命を配祀する。

古来高江村(現高江町)の総鎮守で、諏訪大明神と称された。明治6年(1873年)に郷社に列した。

明治44年(1911年)、志奈尾神社・熊野神社・鎮守神社・内瀬神社・宝満神社を合祀し、現社号に改称した。

毎年3月7日(3月2日に近い日曜日)に太郎太郎踊り(たろたろおどり)が行われる。もとは合祀した志奈尾神社の奉納芸能。県の無形民俗文化財に指定されている。

「田打」ともいわれ、踊りと言うより寸劇に近い形式。お爺さん(おんじょ)、お父さん(てちょ)、太郎の3人が登場し、田おこしから田植えの動作をユーモラスに演じる。

末社の安産の神の前で宮司が安産の祝詞を奏上し、嫁女に扮した太郎が赤ん坊に見立てた自然石を産み落とし、見届けた宮司が「千石千石まいたとて」と繰り返しながら種子を蒔いて終わる。

なお、鹿児島県には諏訪大社系の神社が多数存在するが、ほとんどが南方神社(みなみかたじんじゃ)と名乗っているのは他地方に見られない特徴である。

一例に、指宿市枕崎市湧水町阿久根市、鹿児島市(清水町・岡之原町・上福元町など)や、同市内にも天辰町などに同名の神社がある。

【ご利益】
武運長久・勝運、安産、五穀豊穣・商売繁盛
南方神社(薩摩川内市高江町) - 慶長期の棟札が現存、ユーモラスな寸劇「太郎太郎踊り」
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