鹿児島阿久根市、南北朝期に奉斎、8年に1度の旧暦7月に神舞の特殊神事
[住所]鹿児島県阿久根市波留3096
[電話]0996-73-1211 - 阿久根市商工観光課

波留南方神社(はるみなみかたじんじゃ)は、鹿児島県阿久根市波留にある神社。正式名称は南方神社のみ。諏訪神社の一つで、近代社格では無格社。御朱印の有無は不明。

阿久根領主5代莫祢兵衛尉成友が、旧領薩摩国高江郷雲田に鎮座の諏訪社を、南北朝時代の暦応年間(1338年-1342年)にこの地に勧請・奉斎したと伝える。

御祭神は、建御名方命・八坂刀賣命。通称として、お諏訪様(おすわさま)。昔は神領一町五反に及んだという。

莫祢院司系(莫祢氏は平姓)の平兼次が大願主となって、長禄2年(1458年)卯月17日銘の神鏡を寄進したという。

昭和49年(1974年)の『阿久根市誌』によれば、再興の棟札には「島津成久天文十六藤原久意」と記されている。という天文16年は1547年。

明治になり、諏訪神社から現社号に改称した。

神舞という神事が、8年に1回、旧暦7月28日に斎行される。県指定民俗文化財。踊り手は約30名、奉納はほぼ1日に及ぶ。

江戸時代、地元の庄屋が交代する時に奉納された名残で、演目は8種類、そのうち2題が演じられる。次回は2018年の予定。

保存会では伝承者の確保を目的に「仮舞」を毎年奉納している。奉納に先立ち、1週間籠もって潔斎をするなど厳しい決まりがあり、近年特に実姉が難しくなっているという。

なお、鹿児島県には諏訪大社系の神社が多数存在するが、ほとんどが南方神社(みなみかたじんじゃ)と名乗っているのは他地方に見られない特徴である。

一例に、指宿市薩摩川内市枕崎市湧水町、鹿児島市(清水町・岡之原町・上福元町など)などに同名の神社がある。

【ご利益】
武運長久・勝運、地域振興
波留南方神社 - 鹿児島阿久根市、南北朝期に奉斎、8年に1度の旧暦7月に神舞の特殊神事
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