平安期の天皇の夢告ゆかりの阿迦池の清水、境内に式内二社
[住所]福井県福井市八重巻中町24
[電話]0776-56-0957
白山神社(はくさんじんじゃ)は、福井県福井市八重巻中町にある神社。近代社格では村社。地名を取り、八重巻白山神社とも。御朱印の有無は不明。
奈良時代末期の延暦2年(783年)、この地の己之須美社に天照皇大神が鎮座したとされる。現在も境内社に己乃須美神社がある。
これは『延喜式神名帳』にある「己乃須美神社(越前国・坂井郡)」に比定される式内社(小社)である。
社伝によると、寛平元己酉年(889年)9月の勧請。当初は大野郡平泉寺村に鎮座していたという。現在の平泉寺白山神社の近くか。
泰澄大師自彫りと伝えられる白山権現の像(十一面観音像)を御神体として安置したという。当社そのものの御祭神は伊弉册尊。一説に菊理媛神や伊弉諾尊も。
平安時代の寛平6年(894年)、神殿が鳴動し、衆僧の夢に「我を流れに任せよ」とあったので、新菰を八重に巻いて清涼水に浮かべた。
その時九頭竜が出現し、尊像を抱いて川を下った。旧河合村山室の渕に留まったが神意にかなわず、当時の宇多天皇の夢のお告げにより、9月9日、この地に尊像を移し、仮宮を作って安置した。
その川を九頭竜川と名付け、この地を八重巻というようになった、という。これも現在は境内社に黒龍神社(高龗神・闇龗神)が伝わる。
これは『延喜式神名帳』にある「毛谷神社(越前国・坂井郡)」に比定される式内社(小社)の論社。他の論社として、毛谷黒龍神社、舟橋黒龍神社がある。
この黒龍社は、一説に、舟橋黒龍神社を河川改修の伴って、八重巻に祀ったものという。
その後、勅命により、白峯山重陽寺となり、全盛期には75町歩の田を持ち、敷地に七堂伽藍を備え、朝倉家代々の祈願所であったという。
朝倉家滅亡とともに廃寺となり、その後も福井大震災による倒壊などを経て、再建され、現在に至る。境内には阿迦池の跡や地蔵尊などがある。
この阿迦池は、宇多天皇の夢告ゆかりで、その際、阿迦池の中から竜神が現れ、清水が湧き出したので、その清水で白山権現を洗い浄めた。
村人がその清水を飲んだところ、悪病が治り、膚が綺麗になったという。その噂を聞きつけた参勤交代中の大名が茶の湯に所望し、以後、必ず立ち寄ったと伝わる。
【ご利益】
病気平癒、身体壮健、地域・家内安全
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白山神社(はくさんじんじゃ)は、福井県福井市八重巻中町にある神社。近代社格では村社。地名を取り、八重巻白山神社とも。御朱印の有無は不明。
奈良時代末期の延暦2年(783年)、この地の己之須美社に天照皇大神が鎮座したとされる。現在も境内社に己乃須美神社がある。
これは『延喜式神名帳』にある「己乃須美神社(越前国・坂井郡)」に比定される式内社(小社)である。
社伝によると、寛平元己酉年(889年)9月の勧請。当初は大野郡平泉寺村に鎮座していたという。現在の平泉寺白山神社の近くか。
泰澄大師自彫りと伝えられる白山権現の像(十一面観音像)を御神体として安置したという。当社そのものの御祭神は伊弉册尊。一説に菊理媛神や伊弉諾尊も。
平安時代の寛平6年(894年)、神殿が鳴動し、衆僧の夢に「我を流れに任せよ」とあったので、新菰を八重に巻いて清涼水に浮かべた。
その時九頭竜が出現し、尊像を抱いて川を下った。旧河合村山室の渕に留まったが神意にかなわず、当時の宇多天皇の夢のお告げにより、9月9日、この地に尊像を移し、仮宮を作って安置した。
その川を九頭竜川と名付け、この地を八重巻というようになった、という。これも現在は境内社に黒龍神社(高龗神・闇龗神)が伝わる。
これは『延喜式神名帳』にある「毛谷神社(越前国・坂井郡)」に比定される式内社(小社)の論社。他の論社として、毛谷黒龍神社、舟橋黒龍神社がある。
この黒龍社は、一説に、舟橋黒龍神社を河川改修の伴って、八重巻に祀ったものという。
その後、勅命により、白峯山重陽寺となり、全盛期には75町歩の田を持ち、敷地に七堂伽藍を備え、朝倉家代々の祈願所であったという。
朝倉家滅亡とともに廃寺となり、その後も福井大震災による倒壊などを経て、再建され、現在に至る。境内には阿迦池の跡や地蔵尊などがある。
この阿迦池は、宇多天皇の夢告ゆかりで、その際、阿迦池の中から竜神が現れ、清水が湧き出したので、その清水で白山権現を洗い浄めた。
村人がその清水を飲んだところ、悪病が治り、膚が綺麗になったという。その噂を聞きつけた参勤交代中の大名が茶の湯に所望し、以後、必ず立ち寄ったと伝わる。
【ご利益】
病気平癒、身体壮健、地域・家内安全
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