京都丹後に伝わる日本最古の浦島伝説、浦島太郎を祀る式内社
[住所]京都府与謝郡伊根町本庄浜141
[電話]0772-32-0277

浦嶋神社(うらしまじんじゃ、浦島神社)は、京都府与謝郡伊根町にある、浦島太郎にゆかりある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「宇良神社(丹後国・与謝郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

創祀は平安時代、淳和天皇の天長2年(825年)、浦嶋子(浦島太郎)を筒川大明神として祀ったこと。相殿に、月読命・祓戸大神を祀る。

浦嶋子は、日下部首などの祖先に当り、日下部については『新撰姓氏録』の和泉皇別の条に「日下部、日下部宿禰同祖、彦坐命之後也」とみえる。その大祖は月讀命の子孫で当地の領主。

浦嶋子は第21代雄略天皇22年(478年)7月7日に美婦に誘われ常世の国に行き、その後天長2年に帰って来たとされる。

常世の国に住んでいた年数は実に347年間で、淳和天皇はこの話を聞いて浦嶋子を筒川大明神と名付け、小野篁は勅使として、宮殿を御造営し、奉斎した。

ちなみに、宮津市の麓神社には、浦嶋子の弟とされる今田三郎に関わる由緒を伝える。

当社のこの伝承は、日本各地に伝わる浦島太郎伝承の中でも、最も古い形のもので、『丹後風土記』『日本書紀』『万葉集』にも記載されている。

当社には『浦嶋子口伝記』『續浦嶋子伝記』が伝来し、特に後者は延喜20年(920年)の制作で、承平2年(932年)に注を付し、永仁2年(1294年)に書写とあり、この永仁2年書写本は現存している。

他に、室町時代の絵巻である紙本著色浦嶋明神縁起 1巻と、安土桃山時代の神服である刺繍桐桜土筆文肩裾小袖が伝わり、国の重要文化財に指定されている。

また、浦島太郎ゆかりの玉手箱もあるという。宝物館に収蔵されており、宝物館の参観には事前の予約が必要。

社殿は本殿・拝殿・中殿で構成され、本殿は茅葺の神明造、拝殿は権現造、国の登録有形文化財に指定されている。拝殿正面の彫刻は江戸時代に活躍した丹波国の中井權次の作。

浦島伝説は日本各地に残るが、当社と同名か類似の社名の神社は、広島県尾道市美ノ郷町香川県三豊市詫間町などにある。式内社「宇良神社」の論社は他に、宮津市の浦宮神社がある。

なお、新井崎神社などを兼務している。

【ご利益】
縁結び、健康長寿、水難除け、海上安全、大漁満足(公式HP
浦嶋神社(伊根町) - 京都丹後に伝わる日本最古の浦島伝説、浦島太郎を祀る式内社
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浦嶋神社の御朱印