道に迷った日本武尊を助けた白い鹿、平安時代の創祀、新羅三郎義光の秘曲
[住所]神奈川県南足柄市苅野274
[電話]0465-72-1801

足柄神社(あしがらじんじゃ)は、神奈川県南足柄市苅野にある神社。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。

伝承によれば、日本武尊が東征の際、当地にしばらく滞在、その後、明神嶽から足柄山を越えようと思ったが道に迷った。

その時、眼前に白い鹿が現れ、その後に従うと足柄峠を難なく進むことができ、白い鹿は消失。ここに日本武尊は3年滞在し、この白い鹿の神霊を奉斎したという。

御祭神は、天照皇大御神瓊瓊杵尊・日本武尊。例祭は3月3日、神輿の渡御などがある。10月9日に秋季祭がある。

あしがり郷「瀬戸屋敷」で知られる瀬戸家の平安時代の天慶3年(940年)とされる系図に、当社の神が「家相鬼門除の神」として信仰されているとあるという。

その頃創祀されたと考えられ、当初は明神嶽に鎮座した。その後、足柄峠・矢倉獄に遷座したという。

後三年の役(1083年-1087年)で兄の源義家が苦戦していると聞いた新羅三郎義光が東行、この地で秘曲「大食調入調」を奏し、祈願したのも当社の神だとされる。

現在地へは鎌倉時代末期の遷座と伝わる。

江戸時代になり、寛保年間(1741年-1744年)に当地付近が大洪水に見舞われた際、幕府や小田原藩、当地住民が協力して、当社の神に祈願したとも伝わる。

明治に入り、明治6年(1873年)7月30日に郷社に列し、明治40年(1907年)4月30日には神饌幣帛料供進神社に指定された。昭和14年(1939年)に現社号に改称。

日本海軍の重巡洋艦「足柄」の艦内神社に分祀。第二次世界大戦中に活躍した日本海軍の艦艇を擬人化したキャラクタである艦娘(かんむす)を強化・育成、正体不明の敵艦を撃破していくゲーム・アニメ『艦これ』ゆかり。

なお、その名を引き継いだ海上自衛隊のミサイル護衛艦「あしがら」の艦内神社にも分祀しているという。

諸生産の守護神として郷土一円に根強い信仰と崇敬を受け、富士フイルムが当社の御分霊を奉斎し、生産増進の守護神として鎮祭しているという。

御神体は木造座・丈三尺七寸・束帯像で、江戸時代中期から後期の作と伝わる。境外地の大門先の池中には、末社として市杵島比売命を祀る。

鎌倉時代から江戸時代中期まで、境内地で流鏑馬行事があったが、その後途絶。その地は鉄砲馬場となり、明治に一旦復活したがやはり途絶。現在、10月9日に走競馬が行われている。

【ご利益】
武運長久・勝運、交通安全、旅行安全、身体壮健、産業振興
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