飛鳥朝に宇佐を勧請、三河国国分寺の守護神、室町期の本殿
[住所]愛知県豊川市八幡町字本郷16
[電話]0533-88-3723

八幡宮(はちまんぐう)は、愛知県豊川市八幡町にある神社。参河八幡宮とも呼ばれるようだが、あまり一般的ではないようだ。御朱印の有無は不明。

三河国分寺の規模は判然としないが、およそ200メートル四方の土塁を廻らした大寺だったようで、金堂や塔があった形跡も見られ、一帯は国指定史跡とされている。当社はその道を挟んだとなり側に鎮座する。

飛鳥時代の白鳳時代、大分県の宇佐八幡宮から勧請された社で、奈良時代に入って三河国分寺が造立されると、その鎮守の神となって尊崇された。

三河国の一国一社の八幡宮、いわゆる国府八幡宮の一つ。御祭神は、第一殿が応神天皇、第二殿が天照大神の三姫神(田心姫命湍津姫命市杵島姫命宗像三女神)、第三殿が神功皇后

現在の本殿は、室町時代の文明9年(1477)に建立されたもので、室町期の神社建築の特徴をよく表現しており、国の重要文化財に指定されている。

流れるような屋根の曲線、破風に付けられた連続波形彫刻や懸魚、虹梁上の太瓶束など、鎌倉時代の簡素から江戸時代の装飾過多へ移る中間の、室町建築の良さを十分に具えている。

本殿内に安置される厨子は、三間社流造、こけら葺の建物で、本殿と同時期の建立と考えられる。

例祭は4月第2日曜日。御輿の渡御は伝統を誇る神楽奏楽のうちに行われ、輿御休所では女子青年が奉納する浦安の舞、馬場で直衣立烏帽子姿の騎手による流鏑馬の儀式が行われる。
境内社として、本殿右側に内宮が、左側に外宮があり、六所神社・稲荷神社・天満天神 右・高良社・磯良社・一品社・諏訪社・須佐之男社・若宮社・穂の命社・住吉三社などがある。

参道を進み、二の鳥居の先、石橋の手前の右手に、樹齢300年以上、樹高20メートル、目通り幹囲9メートルのクスノキの大樹がある。

【ご利益】
厄災除け、地域・家内安全
八幡宮(豊川市八幡町) - 飛鳥朝に宇佐を勧請、三河国国分寺の守護神、室町期の本殿
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