「やわたのはちまんさま」、県内最古の算額、江戸期復興の大々神楽
[住所]群馬県高崎市八幡町655
[電話]027-343-2648

上野國一社八幡宮(こうずけのくにいっしゃはちまんぐう、上野国一社八幡宮)は、群馬県高崎市八幡町にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

もともとは碓氷八幡宮・板鼻八幡宮と呼ばれていたと言われる。現在は一般的に八幡八幡宮(やわたはちまんぐう)と通称され、「やわたのはちまんさま」とも呼ばれている。

主祭神は品陀和気命、併せて息長足姫命玉依姫命が祭祀されている。

平安時代の天徳元年(957年)に源頼信が八幡荘に石清水八幡宮を勧請して創建されたという。一国一社の八幡宮、いわゆる国府八幡宮として崇敬されたという。

その後、 源頼義・義家父子や源頼朝、さらには新田氏、足利氏、武田氏など関東源氏一門の崇敬を受け、徳川幕府からは朱印地100石を寄進された。

明治維新までは神仏混淆により、別当神徳寺を中心に社僧・神主・社家あわせて24家による祭祀組織を有していたという。

境内敷地は約9000坪。現在の隋身門・拝殿・本殿など社殿群は江戸時代の文化11年(1750年)ないし宝暦7年(1757年)の再建とされる。

本殿は天地権現造り、境内社の天満宮は元本地堂、また同じく地主稲荷社は元宮である。地主稲荷社の近くには山王宮があり、他に境内社が多数ある。

この地主社は、『上野国神名帳』にある「片岡郡 従四位上 釼前大明神」に比定する説もある。当社側でも「現在も特別な信仰がある」としている。

3面の算額が県の重要文化財に指定されており、その中には文化7年(1810年)と、県内で最古のものも含まれる。なお、平成の世に入っても算額の奉納を受け付けている。

例祭は4月5日が春祭、前日の4日は宵宮であり、地主稲荷祭も行われる。11月3日が秋祭。12月31日夜からは二年参りが行われる。

大々御神楽が伝わっていたが、創建当時のものは中絶し、現在のものは江戸時代中期の宝暦4年(1753年)、京都の神祇管領職に出願してもとの型に復したもの。市重要無形民族文化財に指定されている。

明治期以降の合祀だろうか、現在は本殿に品陀別尊・建御名方命伊邪那美命国常立命天照大御神菅原道真埴山毘売命も合祀されているという。

なお、上野国の国府八幡宮の論社としては他に、前橋八幡宮がある。当社も、前橋八幡宮もいずれも平安時代の創建と伝わり、国府八幡宮としては若干新しいことになる。

【ご利益】
開運厄除・無病息災・交通安全・五穀豊饒・商売繁昌など
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上野國一社八幡宮の御朱印