春のしだれ梅で知られる山内一豊も崇敬した掛川城の守護神、10月に掛川祭
[住所]静岡県掛川市下西郷84
[電話]0537-23-0228

龍尾神社(たつおじんじゃ)は、静岡県掛川市にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「真草神社/眞草神社(遠江国・佐野郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

境内には花庭園という庭園があり、2月末から3月にかけてはしだれ梅の、6月には紫陽花の花が咲く。しだれ梅が特に有名で、約300本の梅が咲き乱れる。

創祀は不明。神宝に「真草」のある社額があり、式内社との関連をうかがわせるという。ただし、一般的に式内社「真草神社」は、同市内の雨櫻神社や袋井市の宇刈神社を充てる説が有力。

鎌倉時代の書物に、下記の和歌が見られることから、その当時には存在していたことが分かる。
みな人も 深き願ひを 掛川の 龍の尾山の 神のみずがき
御祭神は素盞嗚尊櫛稲田姫尊・八柱御子神。龍尾山牛頭天王、牛頭天王宮と称えられた。素戔嗚尊奉祀神社「全国清々会」にも加盟している。

境内末社に疱瘡神社(大己貴尊)、稲荷神社(倉稲魂尊)がある。

掛川城の築かれた峰から連なる山脈を、この地を守護する龍になぞられ、龍頭山・龍胴山・龍尾山と名付け、当社はその龍の尾の山に鎮座する。

龍尾山は城の攻守の要であり、天王山の戦いでは、徳川家康が本陣を置いた場所としても知られる。

山内一豊が掛川に入り、本格的に掛川城が築城されたが、その際、周辺に祀られていた古い社を当社に合祀し、掛川城の守護神とした。

一豊が遠州掛川に封ぜられてから土佐国に入るまでの10年間、この地は大いに発展。寺社を大切にした一豊の当社への崇敬は特に篤く、掛川生まれの、後に2代目となる嫡子忠義の氏神とした。

土佐国に国替えされた後の寛永年間(1624年-1645年)、一豊の後を継いだ忠義は使者占部兼里を掛川に遣わし、当社の御分神を高知城下に勧請した。現在の掛川神社である。

その際忠義が当社に奉納した「蘇鉄」と「土佐の石」は社殿脇に現存し、当社と山内家との縁を今日に伝える。

例祭は10月第2金・土・日曜日。市中の神社とあわせて「掛川まつり(掛川祭)」と称される。3年に一度の「大祭(おおまつり、掛川大祭)」では、神輿渡御が行われる。

掛川祭は、宝暦年間(1751年-1763年)に獅子舞が行われていること、嘉永2年(1849年)に現存最古の祭り屋台が購入されていることが確認される、古く由緒ある祭典。

8月1日に祇園祭、2月3日に節分祭がある。

【ご利益】
厄災除け、身体壮健、夫婦和合、子宝、地域振興(公式HP
龍尾神社 - 春のしだれ梅で知られる山内一豊も崇敬した掛川城の守護神、10月に掛川祭
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