田村麻呂手植えの樹齢1200年のイチョウ、12月に提灯もみ祭り、フクロウ繁殖
[住所]栃木県下都賀郡野木町野木2404
[電話]0280-55-0208

野木神社(のぎじんじゃ)は、栃木県下都賀郡野木町野木にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

第16代仁徳天皇の時代、奈良別王が下野国造として下毛野国に赴任した時、莵道稚郎子命の遺骸を奉じて当地に祀ったのに始まると伝える。

仁徳天皇の異母弟にあたり、先代の第15代応神天皇の皇太子に立てられた莵道稚郎子命の物語については、『古事記』にも詳しい

莵道稚郎子命は名前に通り、京都の宇治と馴染みが深い人物と考えられており、宇治神社宇治上神社の御祭神として知られる。

東国との縁はあまり見られないとされる。神奈川県平塚市にも莵道稚郎子命を御祭神とする前鳥神社がある。

その後、平安時代の延暦年間(782年-806年)に坂上田村麻呂が蝦夷征伐からの帰途、報賽として現在地に社殿を造営し遷座した。

この際に田村麻呂が植えたとされる、推定樹齢1200年のイチョウの木が境内に現存する。

出産した女性が、乳の出が良くなるようにと願って、白布に米ぬかを入れて乳房を模したものをこのイチョウに奉納する信仰がある。

鎌倉時代の弘安年間(1278年-1288年)に配祭の誉田別命、息長足姫命宗像三女神田心比売命瑞津比売命市杵島比売命)の5神が祀られた。

下野国寒川郡七郷の総鎮守とされ、江戸時代には古河藩主土井氏の崇敬を受けて古河藩の鎮守・祈願所とされた。明治5年(1872年)に郷社に列した。

明治期、陸軍大将乃木希典が、姓と同じ読みであることから特別な神社と考え、何度か当社に参拝し、陣羽織などを奉納している。なお、乃木を御祭神とする乃木神社との直接の関連はない。

12月2日-4日に、寒川郡七郷を神霊が巡行する祭事が行われる。竹竿の先に提灯をつけて火を灯し、これを互いにぶつけて火を消し合うという祭で、一般には提灯もみ祭りと呼ばれている。

鎌倉時代の建仁年間(1201年-1204年)に始まったものと伝えられ、もとは神霊の巡行の際、神霊を少しでも自分の村に迎えようと、それぞれの村の若者たちが裸で激しくもみ合ったことに由来するとされている。

後にこれが提灯をぶつけ合う祭に変化した。

フクロウの繁殖地としても知られる。フクロウ神社とも。フクロウは町の鳥に指定され、巣穴は境内にある高さ約45メートル、樹齢650年以上のケヤキの約30メートルの高さにある。

【ご利益】
学業・受験合格、文武両道、地域振興、家内安全、諸願成就
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