利家の遺志で江戸期を通じて祀られた豊臣秀吉、「卯辰山王」とも
豊国神社(石川県金沢市東御影町93)
[住所]石川県金沢市東御影町93
[電話]076-221-4957 - 市姫神社

豊国神社(とよくにじんじゃ)は、石川県金沢市東御影町にある神社。近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。現在は金沢市の市姫神社が兼務している。

豊臣秀吉を主祭神とし、加賀藩3代藩主前田利常を併祀する。金沢市の裏山というべき卯辰山の中腹にあり、ッ境内にある卯辰神社(卯辰天満宮)・愛宕神社とともに「卯辰山三社」と呼ばれる。

元和2年(1616年)、藩祖前田利家の遺志に基づき、利常が卯辰山の卯辰山観音院に密かに秀吉の像を祀ったのに始まる。豊国神社の一つである。

徳川幕府にはばかって「山王社」と称していた。「卯辰山王」「卯辰観音」とも。歴代藩主が産土神として篤く崇敬し、祭礼は金沢の総祭りとして、藩主より神事能が献じられ、観音院の御神事能と呼ばれて賑った。

明治5年(1872年)に郷社に列した。明治19年(1886年)に町中の殿町(現 尾張町)に遷座。明治40年(1907年)に現在地に遷座し、現社号に改称した。

同時に、卯辰神社・愛宕神社を合併。ただし、後にそれぞれ独自の社殿を持つ神社となって、今も「卯辰山三社」めぐりが行われている。

めぐりと言っても、実際は当社境内に、隣接して当社を含む三つの社殿がある形。当社から見て左手に卯辰神社、愛宕神社がある。

豊国神社は全国各地にあり、本社は京都市東山区に、秀吉生誕地の名古屋市、大坂城のおひざ元として大阪市中央区に、秀吉ゆかりの滋賀県長浜市、阿波蜂須賀家が江戸期に創建したものが徳島県小松島市に、博多の貿易商神屋宗湛の屋敷跡に祀られたものが福岡県福岡市博多区にある。

【ご利益】
立身出世、友情・縁結び、武運長久、子孫繁栄
豊国神社(金沢市) - 利家の遺志で江戸期を通じて祀られた豊臣秀吉、「卯辰山王」とも
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