奈良期創建、龍造寺家から崇敬された「お四面さん」、菩薩お手植えのクス群
[住所]長崎県諫早市宇都町1-12
[電話]0957-22-2073

諫早神社(いさはやじんじゃ)は、長崎県諫早市宇都町にある神社。近代社格では県社。地元の人々から「お四面さん(おしめんさん)」の愛称で親しまれ、当地方の中心社寺として崇敬を受けている。参拝すれば、御朱印を頂ける。

奈良時代、聖武天皇の神亀5年(728年)、行基菩薩が雲仙を遙拝し、当地に立ち寄って石祠を建てたのが始まりと伝えられる。

御祭神は、天照大御神大己貴命少彦名命猿田彦大神・八幡大神・天満宮・御霊宮・稲荷社・太子堂を配祀し、境内社として鎮祭する。

神仏習合の「四面宮」として、代々領主の祈祷所と定められ、領主の西郷家や龍造寺家、諫早家から崇敬されてきた。

四面宮は、『古事記』の国生み神話に由来する九州総鎮守の神を奉斎する神社の名称。白日別命豊日別命豊久土比泥別命建日別命の4柱で筑紫島

もとは当社のみを指すものではなく、雲仙にある四面宮が総本宮。諫早領内にも分社として、数多くの四面宮があったが、現在は福田神社、宗方神社、西長田神社などの社名に改称されている。

島原地方の四面宮は温泉神社などと改称されている。四面宮は「筑紫国魂神社」とも呼ばれ、その名の通り九州一円の守護神として九州各地の大名や有力者から崇敬を受けていた。

鎌倉時代の建長年間(1249年-1256年)に社殿を建立。安土桃山時代の天正15年(1587年)に諫早領主となった龍造寺家晴は特に崇敬し、境内の拡充や神殿の再建を図った。

明治元年(1868年)の神仏分離令で荘厳寺などが分離されることになり、四面宮が現社号に改称された。昭和20年(1945年)に県社に昇格。

例祭は10月中旬。以前は神輿渡御があり、諫早市八坂町の八坂神社を御旅所として諫早領内を巡幸し、「射手馬」と呼ばれる流鏑馬の奉納があったが、現在は途絶している。

行基菩薩のお手植と伝えられる楠群は御神木として崇敬されており、昭和41年(1966年)に「諫早神社のクス群」として県の天然記念物に指定された。

当社では現在、栄田年神社、小野島天満神社、小野天満神社、大渡野年神社、森山町の唐比天満神社と河上神社、栗面町貴船神社、宗方町宗方神社、本野神明神社、湯野尾天満神社、中井原の歳神社を兼務している。

【ご利益】
安産・交通安全・厄災除け・方位除け・病気平癒・家内安全など(公式HP
諫早神社 - 奈良期創建、龍造寺家から崇敬された「お四面さん」、菩薩お手植えのクス群
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諫早神社の御朱印