燧灘で嵐に遭った道真を救った宮司の祖と村人たち、梅の名所
[住所]愛媛県今治市桜井6-2-1
[電話]0898-48-0038

綱敷天満神社(つなしきてんまんじんじゃ)は、愛媛県今治市にある神社。菅原道真を祀る天神・天満宮で、近代社格では県社。例祭は5月5日で、今治春祭り、桜井獅子舞などがある。御朱印の有無は不明。

平安時代の昌泰4年(901年)、道真が大宰府へ左遷される途中、燧灘の壬生川沖で嵐に遭ったが、現宮司の祖先である広川修善と里人に助けられて志島東端に漂着した。

急なことで敷物が無く、漁網を敷いて敷物の代わりとしたことから「綱敷」の社名が付いたとされる。鮮魚を里人に献上されるなどの厚意に感じた道真は梶柄に自像を刻み、下記のように述べたという。
私は菅原道真である。もし私が無事帰洛できたなら、この像を証拠として都を訪ねなさい。私が配地で没したと耳にしたなら、この像を素波神(そばがみ)と称し祀るように
道真は大宰府で没し、素波神は当地南端の祠に祀られることとなった。

時は下って江戸時代中期の享保5年(1720年)6月、伊予松山藩主松平定英の命により、現在地に社殿が築かれた。

境内には30種約120本の梅が植えられ、梅の名所としても知られる。春には梅見や合格祈願、学業成就を願う参拝客で賑わう。2月中旬には梅祭り(梅花祭)も開催される。

すぐそばにはアカマツやクロマツの広大な松原や、白い砂浜が広がり、おだやかな波が打ち寄せる美しい景観が観られる。国の名勝に指定され、後に松原百景に指定された。

境内社には、厳島神社・荒神社・風呂神社・曾波神社・住吉神社がある。なお、同名の神社は西国各地に似た伝承を残しながら各地に存在する。

【ご利益】
学業・受験合格、病気平癒
綱敷天満神社(今治市) - 燧灘で嵐に遭った道真を救った宮司の祖と村人たち、梅の名所
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