久松松平家、松山藩の藩祖や歴代藩主らを祀る、昭和期に松山大神宮を合祀
[住所]愛媛県松山市丸之内73-1
[電話]089-921-8938

東雲神社(しののめじんじゃ)は、愛媛県松山市にある神社。近代社格では県社松山城へのロープウェイ乗り場の建物の屋上から外へ出ると、石段の入口がある。例祭は4月17日。参拝すれば、御朱印を頂ける。

江戸時代後期の文政6年(1823年)、松山藩11代藩主松平定通が、藩祖である松平定勝の神霊を祀るため、京都の吉田家に神号授与を要請し、息長福玉命の神号を得て、松山城山揚木戸に仮宮を造営し仮勧請した。

文政11年(1828年)、定勝の嫡男松平定吉の神霊を境内の祠へ勧請した。神号は稚国命。

天保8年(1837年)、12代藩主松平勝善は、定勝の神号授与を再度依頼し、東雲大明神の神号が授与され、松山城内の社へ正式に勧請した。

また、松山城山長者が丘に社殿の造営が開始され、天保11年(1840年)に完成して、藩崇敬の神社とした。

明治維新となり、久松松平家が保有していた能衣装や面などが当社に寄贈され、東雲能が興る。「東雲さんの能」として保存会が結成され、今に伝わる。

明治13年(1880年)、県社に列した。昭和20年(1945年)7月の松山空襲で、社殿など数多くの建物が焼失した。

昭和46年(1971年)、松山城の西堀端にあった伊勢の神宮(伊勢神宮)の分社である松山大神宮を当社の社殿跡地に奉遷した。

昭和48年(1973年)、神明造りの社殿が完成し、松山大神宮と当社の神霊が合祀、奉斎された。

現在の御祭神は、天照皇大神豊受大神・久松松平家の家祖神とされる天穂日命、同じく家祖とされる菅原道真、息長福玉命(東雲大明神、藩祖定勝)、奇足玉命(11代藩主定通)、真都栄命(16代藩主松平定昭)、稚国玉命(藩祖定勝の嫡男定吉)。

平成28年(2016年)3月、「金彩獅子枝菊和製南蛮胴具足」が発見された。短刀 銘 国弘作と太刀 銘 助包が国の重要文化財に指定されている。

境内には市指定の天然記念物「ナンジャモンジャの木」がある。なんじゃもんじゃ、ナンジャモンダノキなどとして知られる。花が開花すると雪を被った様に見える。

【ご利益】
開運招福、子孫繁栄、学業・受験合格、文武両道など
東雲神社 - 久松松平家、松山藩の藩祖や歴代藩主らを祀る、昭和期に松山大神宮を合祀
【関連記事】
愛媛県の旧県社 | 府県社とは? - 旧県社(縣社)・旧府社、その都道府県の中で有力な神社
愛媛県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、愛媛県に鎮座している神社の一覧
東雲神社の御朱印