焼き討ちした毛利氏が祟り恐れた、樹齢1000年の大楠、太鼓祭り
[住所]愛媛県新居浜市一宮町1-3-1
[電話]0897-32-2054

一宮神社(いっくじんじゃ)は、愛媛県新居浜市一宮町にある神社。近代社格では県社。新居郡の一宮として崇敬された。参拝すれば、御朱印を頂ける。

御祭神は、大山積神(おおやまつみ)、大雷神(おおいかづち)、高龗神(たかおかみ)を主祭神とし、建御名方神(諏訪神)を配祀する。

創建の年代は不詳であるが、古くより大山積神を祀っていたという。奈良時代の和銅2年(709年)、大三島(大山祇神社)より大雷神・高龗神を勧請した。

新居郡との縁深い嵯峨天皇(在位:809年-823年) の勅願所として崇敬を受け、「神号正一位一宮大明神」の額を賜る。

時代は下って天正13年(1585年)に起こった天正の陣の際、毛利氏・小早川隆景軍の焼き討ちに遭い焼失する。

しかしその後、毛利氏に不幸が続いたために当社の祟りと恐れ、元和6年(1620年)に毛利氏により再建された。この際、御分霊を長門の萩城下に勧請し分社を建て、厚く奉ったという。

宝永2年(1705年)、西条藩主松平頼純が現在の社殿を造営し、藩の祈願所六社の一つとした。現在の社殿は本殿はこの時のもので、また、拝殿が明治30年(1897年)、幣殿が第二次世界大戦後の建造。

2011年に起きた東日本大震災を機に耐強診断の結果、2001年に起きた芸予地震で拝殿の柱が折れているところが発見された。拝殿と幣殿を合体して拝殿を新築することで、2017年9月完成する予定である。

参道などにあるクスノキが、「新居浜一宮神社のクスノキ群」として、約90本が一括に国の天然記念物に指定されている。「一番楠」と呼ばれる樹齢1000年ほどの大楠もある。

その大楠の根元には楠木神社があり、そこに棲み付いていたとされる当社の神使「小女郎狸」を祀っている。

本殿右には伊與八幡神社があり、本殿との間に金毘羅神社が鎮座する。もとは西町にあったものを昭和32年(1957年)に遷座した新居神社、素鵞神社などがある。

毎年秋、10月中旬に行われる新居浜太鼓祭りでは、川西地区の太鼓台が集合し、宮入・かきくらべを行い、多くの見物客で賑わう。高さ約5.4メートルの太鼓台が随神門を通過して境内に入る。

また、隔年で海上安全や豊漁を祈願する舟御幸と呼ばれる海上渡御が行われる。

【ご利益】
諸願成就、海上安全、大漁満足
一宮神社(新居浜市) - 焼き討ちした毛利氏が祟り恐れた、樹齢1000年の大楠、太鼓祭り
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一宮神社(新居浜市)の御朱印