後醍醐帝を思い、桜の木の幹に十字詩を刻んだ児島高徳ゆかりの「院庄館跡」
[住所]岡山県津山市神戸433
[電話]0868-28-0719
作楽神社(さくらじんじゃ)は、岡山県津山市にある神社。近代社格では県社。境内には約100本のソメイヨシノが植えられ、桜の名所としても知られる。参拝すれば、御朱印を頂ける。
元弘元年(1331年)に鎌倉幕府の打倒に失敗し囚われの身となった後醍醐天皇は、光厳天皇への譲位を強制された後、翌年3月になって京から隠岐へ配流された。いわゆる元弘の乱である。
その途上、美作国院庄の守護館に宿泊。一方、備前国の土豪児島高徳は手勢を率いて、護送の途中で後醍醐天皇を解放しようと企てたが、好機を見いだせないままでいた。
厳重な警護をかいくぐり守護館の庭に単身潜入した高徳は、桜の木の幹を削って白くなった所に、次のような十字詩を刻んだ。いわゆる「白桜十字詩」である。
そして、津山藩主松平慶倫は、明治元年(1868年)に政府から神社創設の許可を得て、翌明治2年(1869年)11月27日に社殿が完成した。これが当社の創建である。
主祭神は、後醍醐天皇と児島高徳。明治10年(1877年)には県社に列し、明治36年(1903年)には従三位の神階が贈られた。
明治40年(1907年)、児島高徳を主人公にした史劇を公演していた俳優川上音二郎は、当社に新拝殿を寄進。この建物は、後に神楽殿に転用された。
大正11年(1922年)3月8日、敷地全体が、「院庄館跡(児島高徳伝説地)」として国の史跡に指定された。戦後、昭和後半になって、市教育委員会による発掘調査も行われた。
例祭は4月第2日曜日。桜吹雪が舞う中、武道の演舞などが奉納される。また、達筆であった後醍醐天皇と児島高徳にあやかり、近年では毎年1月中旬に、古筆感謝祭(筆まつり)が行われている。
松平慶倫が寄進した太刀(銘国行)が国の重要文化財に指定されている。津山藩主松平斉孝(康孝)の命により文化9年(1812年)に製作された児島高徳公木造がある。
なお、児島高徳は『太平記』のみに登場する人物で、架空説も根強い。また、実在説の中で、『太平記』の作者とみる向きもある。
【ご利益】
諸願成就、文武両道、学業・受験合格、達筆、文学

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作楽神社(さくらじんじゃ)は、岡山県津山市にある神社。近代社格では県社。境内には約100本のソメイヨシノが植えられ、桜の名所としても知られる。参拝すれば、御朱印を頂ける。
元弘元年(1331年)に鎌倉幕府の打倒に失敗し囚われの身となった後醍醐天皇は、光厳天皇への譲位を強制された後、翌年3月になって京から隠岐へ配流された。いわゆる元弘の乱である。
その途上、美作国院庄の守護館に宿泊。一方、備前国の土豪児島高徳は手勢を率いて、護送の途中で後醍醐天皇を解放しようと企てたが、好機を見いだせないままでいた。
厳重な警護をかいくぐり守護館の庭に単身潜入した高徳は、桜の木の幹を削って白くなった所に、次のような十字詩を刻んだ。いわゆる「白桜十字詩」である。
天莫空勾践 時非無范蠡江戸時代になって津山藩家老、長尾勝明は児島高徳の忠義心を讃え、貞享5年(1688年)、その桜の樹があったと伝わる場所に、高徳顕彰碑を建てた。
(書き下し文)天、勾践を空しうすること莫れ。時に范蠡無きにしも非ず。
(大意)天は、呉との戦いに敗北し捕らわれた越王・勾践を見捨てなかったように、先帝を見捨てることもありません。勾践に范蠡という忠臣がいたように、先帝を助け出す忠臣が必ず現れましょう。
そして、津山藩主松平慶倫は、明治元年(1868年)に政府から神社創設の許可を得て、翌明治2年(1869年)11月27日に社殿が完成した。これが当社の創建である。
主祭神は、後醍醐天皇と児島高徳。明治10年(1877年)には県社に列し、明治36年(1903年)には従三位の神階が贈られた。
明治40年(1907年)、児島高徳を主人公にした史劇を公演していた俳優川上音二郎は、当社に新拝殿を寄進。この建物は、後に神楽殿に転用された。
大正11年(1922年)3月8日、敷地全体が、「院庄館跡(児島高徳伝説地)」として国の史跡に指定された。戦後、昭和後半になって、市教育委員会による発掘調査も行われた。
例祭は4月第2日曜日。桜吹雪が舞う中、武道の演舞などが奉納される。また、達筆であった後醍醐天皇と児島高徳にあやかり、近年では毎年1月中旬に、古筆感謝祭(筆まつり)が行われている。
松平慶倫が寄進した太刀(銘国行)が国の重要文化財に指定されている。津山藩主松平斉孝(康孝)の命により文化9年(1812年)に製作された児島高徳公木造がある。
なお、児島高徳は『太平記』のみに登場する人物で、架空説も根強い。また、実在説の中で、『太平記』の作者とみる向きもある。
【ご利益】
諸願成就、文武両道、学業・受験合格、達筆、文学

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