古代からの祭祀、平安期の創建、中世は石清水領、拝殿に多くの絵馬の傑作
[住所]岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓2147
[電話]0869-34-5197

牛窓神社(うしまどじんじゃ)は、岡山県瀬戸内市牛窓町にある神社。近代社格では県社。牛窓海水浴場のすぐ横、うっそうとした木立ちの間に刻まれた363段の石段を登りきった林の中に鎮座する。東備の鎮守。参拝すれば、御朱印を頂ける。

土地の神霊及び氏の祖先の神霊を祀り、牛窓明神と呼ばれていた。町内には大型の前方後円墳が5基、円墳・貝塚にいたっては無数に点在しており、祭祀の古さを感じさせる。

平安時代の長和年間(1013年-1017年)、教円大徳によって豊前宇佐八幡宮から応神天皇神功皇后武内宿禰命・比賣大神の御神霊を迎えて牛窓八幡宮となったという。

もともと当地周辺には神功皇后の三韓征伐に関する伝承もあったという。

鎌倉・室町時代の山城国男山八幡宮(石清水八幡宮)の古文書に「牛窓別宮」の名があり、当時牛窓が石清水領であった。神階は従三位、備前国古社128社の一社であるという。

戦国時代となり、弘治元年(1555年)の芸州の乱(厳島の戦い)の時、海賊の焼打ちに遭い全山が焼失、社殿・宝物・記録など全てを失ったという。

その後、牛窓は交通運輸の重要港に成長し、藩の政治、住民の経済力の増加を背景に、当社に対する信仰心も高まり、順次復興した。

特に寛政年間(1789年-1801年)・文化年間 (1804年-1818年)の頃から境内を拡大し、社容を整えた。本殿は近世の社寺建築の粋を凝らしたもので、市の重要文化財に指定されている。

他に、壇渓渡水図絵馬・神仙図絵馬が市の重要文化財に指定されている他、絵馬・おかげ参りの図は県指定重要文化財。

これら拝殿などに奉納され掲げられている絵馬は、大正ロマンを代表する画家・竹久夢二がこれらを見て画業を目指したと伝わっている。

明治6年(1873年)には郷社に列し、明治42年(1909年)に神饌幣帛料供進神社に指定された。昭和15年(1940年)に県社に昇格した。

当社の例祭は、毎年10月第4日曜日に行われ、神輿やダンジリの巡幸など港町の風情溢れる祭り絵巻が終日堪能できる。

【ご利益】
家内安全・開運招福・厄災除け・交通安全
牛窓神社 - 古代からの祭祀、平安期の創建、中世は石清水領、拝殿に多くの絵馬の傑作
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