武御名方富命が勧請した明神、最澄ゆかり、江戸期から続く揖斐祭
[住所]岐阜県揖斐郡揖斐川町三輪1322
[電話]0585-22-1511

三輪神社(みわじんじゃ)は、岐阜県揖斐郡揖斐川町にある神社。揖斐川の総鎮守で、近代社格では県社。通称は三輪明神。参拝すれば、御朱印を頂ける。

社伝によると、初代神武天皇の御世、諏訪大社の御祭神である武御名方富命が当地に三輪明神を祀ったのが最初だという。創建当時は播隆山の中腹にあった。

御祭神は大物主大神(おおものぬしのおおかみ)。大国主大神の和魂であり、現在も地元では「ダイコク様」や「明神さん」と呼ばれて親しまれている。

鎮座地は、奈良時代には大野郡大神郷として存在し、氏子区内には口分田跡が広く確認でき、古代より三輪氏がこの地で大きな力を持っていたと考えられる。

平安時代の延暦22年(803年)、伝教大師最澄が比叡山延暦寺の薬師如来像と同じ霊木で自作した薬師如来像を背負いながら諸国を旅をしていた。

その時、当地で三和次郎大夫藤原助基と出会い、横蔵寺を建立したという。

このことから、江戸時代までは西国三十三所観音霊場第三十三札所の華厳寺を参拝する前に、当社に般若心経を拝読していたという。

本殿は鎌倉時代後期の正和4年(1315年)再建後、戦国時代の天正5年(1577年)に斎藤道三の旧家臣である堀池千代壽丸により現在地に移された。

その後、慶長7年(1602年)に揖斐城城主西尾光教、寛文12年(1672年)に揖斐陣屋旗本岡田善政により修復が行われた。

昭和34年(1959年)の伊勢湾台風で大木の倒壊により大きな損傷を受けた。現在の本殿は昭和36年(1961年)、無事だった古材をできる限り使用し、鎌倉時代の姿に再建したもの。

例祭は5月4日・5日。揖斐祭(いびまつり)と呼ばれる。5月4日に例大祭が、5月5日に神輿御渡が行われる。山車、稚児歌舞伎は両日とも行われる。

この祭りには各町内の豪華絢爛な5輌の山車が境内に揃い、その上で稚児歌舞伎が上演される。また、神輿渡御は本社の大神輿3基と各町内からの青年・子供神輿11基が、賑やかに町内を巡行する。

その芸やまが県の重要有形民俗文化財に指定されており、神輿は町の重要有形民俗資料となっている。

山車の前に使用されていた神輿に正徳4年(1714年)の銘があったことから、遅くとも江戸時代前期までには現在の形の祭典が行われていたことが確認されている。

【ご利益】
病気平癒、身体壮健、地域・家内安全(公式HP
三輪神社(揖斐川町) - 武御名方富命が勧請した明神、最澄ゆかり、江戸期から続く揖斐祭
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三輪神社(揖斐川町)の御朱印