舳倉島・奥津比咩神社の遥拝所、例祭に謙信を敗走させた御陣乗太鼓
白山神社(石川県輪島市名舟町ト64乙)
[住所]石川県輪島市名舟町ト64乙
[電話]0768-34-1048 - 南志見住吉神社

白山神社(はくさんじんじゃ)は、石川県輪島市名舟町にある神社。

『延喜式神名帳』にある「辺津比咩神社(能登国・鳳至郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。御朱印の有無は不明。

創立年代は不詳。もともと名舟の産土神であった、奥津比咩神社の摂社と言われ、奥津比咩神社の遥拝所でもあったので、白山社というより奥津比咩神社と呼ばれていた。

奥津比咩神社の鎮座地である舳倉島は、七つ島と共に、もとは名舟村に所属し、島にある奥津比咩神社を奥宮とし、当社を磯宮遥拝所として年々祭祀を行ってきたという。

御祭神は菊理媛神。式内社「辺津比咩神社」は奥津比咩神社との関係が深いとされる場合があり、当社が論社の一つになっている。

他の論社に、鳳珠郡穴水町の穴水大宮や同能登町の姫瀧神社、輪島市河井町の重蔵神社がある。

永禄年間(1558年-1570年)、筑前鐘ヶ崎より光浦に漂着したといわれる輪島の海士が、やがて舳倉島に移住、奥津比咩神社を崇敬して年々祭祀を行ってきた。

明治34年(1901年)に舳倉島は輪島町の所管となり、以来、名舟は島とも奥津比咩神社とも縁が切れた形になった。

当社は当初無格社だったが、昭和6年(1931年)2月に村社に列格。同時に神饌幣帛料共進神社に指定された。

例祭は7月31日から8月1にかけて開催される名舟大祭。奥津比咩神社の御魂を迎える神事。その渡御に供奉する神事太鼓を御陣乗太鼓といい、県の無形文化財に指定されている。

御陣乗太鼓は、上杉謙信の能登攻略の時に奇妙な面を付け、陣太鼓を打ち鳴らし上杉軍に奇襲をかけ敗走させたのが始まりと言われている。

この太鼓の特領は、始めはゆっくり、次いでやや早く、最後は最も早く打ち切る。つまり、序・破・急の三段で打ち、打ち手は自由な形で「見えを切り」、面に応じたしぐさで個性的な芸を入れる(御陣乗太鼓公式サイト)。

現在は、南志見住吉神社の兼務神社。

【ご利益】
水難除け、海上・交通安全、勝運
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