平家の財宝を守護する白猪が本当に発見されたナニコレ珍百景、アジサイの名所
[住所]大分県玖珠郡九重町松木437
[電話]0973-76-3129

宝八幡宮(たからはちまんぐう)は、大分県玖珠郡九重町にある神社。標高約816メートルの宝山の中腹に鎮座する。玖珠郡の総社で、近代社格では郷社。御朱印の有無は不明。

御祭神は、品陀別大神帯仲彦大神息長帯姫大神。大祭は5月15日前後の日曜日で春祭、10月7-9日には秋祭がある。

奈良時代の養老2年(718年)2月、霊峰宝山に宇佐神宮の御分霊を勧請して創建された。郡の総社として、古来より上下の信仰を集めた。

宝山には平安時代末期、壇の浦の戦いに敗れた平家の落人が、再起のための財宝を埋めたという伝承がある。その守護として白猪(白イノシシ)が住んでいるとも伝わる。

鎌倉時代初期、大友能直が領有した頃、社頭はいよいよ繁栄し、能直は当社を「豊後七宮八幡」の一つとして、神殿の造宮を行った。

戦国時代末期の天正14年(1586年)、薩摩島津義弘の軍勢が玖珠郡に乱入した折、兵火にかかり、社殿をはじめ各種建造物・古文書・神宝類に至るまで、ことごとく焼失した。

廷宝5年(1677年)造立の第三鳥居の右柱に「神宮寺八幡大菩薩御寶前」と刻まれており、近世には神宮寺や坊があった。この鳥居神額の揮毫は、英彦山座主によるもの。

また、京の随心院御門跡により御神燈2張の寄進があり、慢幕に菊の御紋を付けることが許され、祈願所となった。

さらに天和4年(1684年)には、神祗道管領吉田良廷より「宝山総社八幡宮」の神宣を賜り、現在も本殿正面の額に掲げられている。

昭和天皇の大典記念には、県下三社のうちに加えられ、大規模な神苑工事を行い、近年は駐車場・参道も整備された。

平成17年(2005年)、伝承のごとく宝山で白イノシシが発見された。オスで白くんと名付けられ、当社に奉納された。

その1ヶ月後に近くの万年山でメスの白イノシシが見つかる。ユメちゃんと名付けられ、白くんの嫁として盛大に迎えられた。

平成20年(2008年)から2年連続で2匹の間に五つ子が誕生。従来の小屋が手狭になったため、翌年に現在のイノシシ舎が完成した。

その後、子イノシシたちはイノシシ神社とも呼ばれる京都市の護王神社や鹿児島市に親善大使として派遣され、当社には現在、数頭が飼われている。「ナニコレ珍百景」に登録された。

拝殿へと続く石段の上り口にある小さな石橋には、右に「合格橋」、左に「開運橋」とある一つの橋がある。八歩で渡れば八方円満に運が開け(開運橋)、五歩で渡れば願いが丸く収まる(合格橋)という。

石段を上りつめた拝殿の中にはミニ鳥居が二つあり、右が「合格」、左が「開運」。くぐって祈願する。ミニ鳥居としては、熊本県宇土市の粟嶋神社が有名。

約1万株の紫陽花(アジサイ)の名所としても知られ、6月中旬から7月中旬のシーズンには沢山のアジサイが咲き乱れ、俳句大会など「アジサイ祭」も催される。

当社付近、2キロほど離れたところには国指定の名勝地である龍門の滝がある。夏季は滝すべりを楽しむ家族連れで賑わう。また、その付近には竜門温泉がある。

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宝八幡宮 - 平家の財宝を守護する白猪が本当に発見されたナニコレ珍百景、アジサイの名所
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