江戸前期に創祀、度重なる火難・戦災をくぐり抜けた火防の菅公天神を奉斎
[住所]熊本県熊本市中央区上通町5-34
[電話]096-355-0520

手取天満宮(てとりてんまんぐう)は、熊本県熊本市中央区にある神社。菅原道真を祀る天神・天満宮。長安寺通り沿いにある巨大な朱色の鳥居が目を引く。参拝すれば、御朱印を頂ける。

後光明天皇の御代 江戸時代前期の承応年間(1652年-1655年)に手取被分町の住人で肥後藩士平井勘右衛門正恒はかねてより天満宮を崇敬していた。

ある夜、菅公が枕に立ち、この家の井戸に来ていることを告げられ、翌朝邸内の井底より尺余の天神尊像を得て、一宇を創祀し鎮祭した。

宝永5年(1708年)3月、平井家が大火にかかり焼亡した際、神祠も延焼してしまった。そんな時、近くの鎮護山長安寺境内の梅の樹より夜々光明を放つ徴があった。

寺僧はこれを怪しみ、梅の樹の下に来てみると天神の尊像が厳然として出現した。僧は慌てて平井氏に連絡、慌てた平井側も、もとのように邸内での復祭を検討した。

しかし、天神自らが火災を逃れてこの地に来たことに鑑み、この長安寺境内に鎮祭されることになった。

その後70余年を経て、安永7年(1778年)7月28日に再び大火が起こり寺塔はすべて灰燼に帰したが、神祠だけは延焼を免れた。

明治の初め、神社区画改正の際、熊本五小区中の氏神社に定められ、大正の御代に地方官より市内幣饌料供進の神社に指定された。

昭和20年7月1日の熊本大空襲では戦災に遭うことなく、終戦を迎えた。平成14年(2002年)10月25日に菅公壱千百年大祭が斎行された。

菅公1100年祭記念として、太宰府天満宮より白梅一本、紅梅一本が譲られ、現在は当社本殿の両脇に植樹されている。

例祭は10月25日で秋祭。うそかえ神事が斎行される。4月25日が春季大祭。1月25日が初天神。昭和初期までは初天神において、菅公出現の井より若水がお供えされていた。

境内に徳富蘇峰揮亳碑二基、汗かき地蔵堂がある。

【ご利益】
学業・受験合格、厄災除け、火防(公式HP
手取天満宮 - 江戸前期に創祀、度重なる火難・戦災をくぐり抜けた火防の菅公天神を奉斎
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