湯布院町、蹴裂伝説や「速津媛」の伝承、境外末社に樹齢1000年の大杉
[住所]大分県由布市湯布院町川上2220
[電話]0977-84-3200

宇奈岐日女神社(うなぐひめじんじゃ)は、大分県由布市湯布院町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 豊後国 速見郡「宇奈岐日女神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社

「六所宮」とも呼ばれるほか、「木綿神社(ゆふじんじゃ)」「木綿山神社(ゆふさんじんじゃ)」の通称もある。例祭は9月22日。

六所宮の別称通り、国常立尊・国狭槌尊・彦火火出見尊彦波瀲武鸕鷀草葺不合尊神倭磐余彦尊神渟名川耳尊の6柱の神を祀る。

ただし、社名からも、また、国史では「宇奈岐比咩神(宇奈支比咩神)」に神階が授与されていることから、もともとは「うなぐひめ」という女神が御祭神であったと考えられる。

「うなぐ」とは勾玉などの首飾りを意味する、あるいは「ウナギ(鰻)」のこと、など諸説ある。道臣命と由布岳の女神による蹴裂伝説もある。

『豊後国風土記』の「速津媛」に比定する向きもある。天祖神社との関わりが考えられる。

社伝によれば、創祀は第12代景行天皇12年10月。『神社明細帳』では、景行天皇が征西のおりに当地で祭祀を行い、同天皇3年に速津姫が勅を奉じて創祀したという伝承を載せる。

当社は由布岳の南西山麓に鎮座している。

『太宰管内志』では「木綿山にます神なので木綿ノ神社ともいう」という記述があり、『豊後国志』でも宇奈岐日女神は由布山神であると記され、もともとは由布岳を御神体山としていたと考えられる。

国史の初見は嘉祥2年(849年)に従五位下の神階に叙せられたという記述で、元慶7年(883年)には正五位下に昇叙された。

江戸時代までは佛山寺と習合していたが、神仏分離により現在の姿となった。明治6年(1873年)には郷社に列し、大正12年(1923年)には県社に昇格した。

境内は1万坪を超え、杉の古木に囲まれていたが、平成3年(1991年)の台風で数多くが倒壊などの被害を受けた。

境内社に、政正社・厳島神・御年神社がある。境外末社に、国の天然記念物で、樹齢1000年を超す「大杵社の大スギ」がある由布市湯布院町川南の大杵社、由布市湯布院町中川の蹴裂権現社がある。

【ご利益】
平穏安寧、一族繁栄、リフレッシュ
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宇奈岐日女神社の御朱印