京の北野の代官所、10月には北野おくんち行列、カッパ伝承も
[住所]福岡県久留米市北野町中3267
[電話]0942-78-2140

北野天満宮(きたのてんまんぐう)は、福岡県久留米市北野町にある神社。菅原道真を主祭神とする天神・天満宮。近代社格では県社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

天喜2年(1054年)、後冷泉天皇の霊夢により、当地が選定され、関白藤原道隆の孫貞仙僧上に勅し、宝殿9間に5間、拝殿11間に9間の社殿を造営したという。

社殿の周りには75カ所の末社と28カ所の社寺家があり、菱電は1000町歩に及び、京都の北野天満宮の代官所として華麗を誇ったという。

その後、源平の争乱で社殿は破壊されたが、源頼朝らが社殿を寄進、室町時代になり、足利義満の代になると、筑後一円を荘園として認められたという。

戦国時代、兵火に見舞われ、社殿は全焼したが、永正5年(1508年)、山本郡吉永の城主藤原重永によって再建された。

その後、天正15年(1587年)、豊臣秀吉による九州征伐の時、一時社領が没収されたが、江戸時代になり、承応3年(1654年)、久留米藩2代藩主有馬忠頼が社殿を改築した。

明和年間(1764年-1772年)には楼門が潤色され、池や橋の造営により、今日の境内の景観ができたという。以来、学業成就・ひきつけ封じの祈願所として近郷から崇敬を受けた。

現在、境内には県の天然記念物に指定されている樹齢900年の大楠がそびえ、県指定文化財の慶長年間(1596年-1615年)建立の鳥居や、江戸時代に寄進された撫で牛、灯籠、鳥居、狛犬などがある。

足利義満の御教書をはじめ、南北朝時代から江戸時代中期にかけての古文書、後陽成天皇の御真筆書画などが現存する。

毎年10月第3日曜日に催されるおくんちは、「北野おくんち」と呼ばれ、その行列は古風なもので、久留米北野天満宮御神幸祭として、県の無形民俗文化財に指定されている。

本殿には、かつて京都から太宰府、北野町へと流された道真におとずれた窮地を身を挺して救ったとされる「河童(カッパ)の手」が社宝として安置されているともいう。

【ご利益】
学業・受験合格、ひきつけ封じ、子育て、病気平癒
北野天満宮(久留米市) - 京の北野の代官所、10月には北野おくんち行列、カッパ伝承も
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北野天満宮(久留米市)の御朱印