素戔嗚尊を祀る祇園神社、重文本殿と10月に天武朝に起源のある獅子神事祭
[住所]大阪府豊中市中桜塚1-2-18
[電話]06-6852-4732

原田神社(はらだじんじゃ)は、大阪府豊中市にある神社。近代社格では府社。現在、神社本庁には加盟していない単立神社である。参拝すれば、御朱印を頂ける。

社伝によると、桜塚古墳群の故地に4世紀中から5世紀末頃創建されたとされ、当時は素戔嗚尊など五神をまつり祇園神社と称した。

また白鳳12年(684年)6月18日に天武天皇が神宝・神鏡・素盞男命御鏡・獅子頭を奉納したことから、大宮と称し、皇族や武家より厚く崇敬を受けた。

鎌倉時代以降には牛頭天王信仰と習合し、東は豊嶋郡榎坂村(現 吹田市江坂)から、西は川辺郡富松村(現 尼崎市富松)にわたる摂津国中西部72村の産土神となり、「西牧総社」と呼ばれ崇められた。

また足利氏、特に義澄、義晴、義輝の3代からは厚い信仰を受け、神領として西牧六車の庄(桜塚・原田・曾根・勝部・走井・福井)の寄進を受けている。

天正6年(1578年)に荒木村重の兵火にかかり、境内社の十二社殿本殿及び神宝などを除き全焼。仮殿を経て慶安5年(1652年)、現在の本殿が再建された。国の重要文化財。

もとは祇園社とも牛頭天王社とも呼ばれていたが、貞享2年(1685年)に神祇管領から「原田大明神」の神号を得て、現在の社名につながった。

江戸時代に入ると境内地は狭められていったが、境内地に接した門前町は能勢街道と伊丹街道の結節点としても栄えるようになり、この市街地が現在の岡町の基となった。

明治43年(1910年)に開通したころの阪急電車の写真を見ると、神社の中に岡町駅があるように見える。明治に入って郷社に列格、昭和16年(1941年)に府社に昇格した。

向かって右の柱に「貞享五年」、左の柱に「戊辰八年吉日」の銘が刻まれている石鳥居がある。貞享5年は1688年。

天明元年(1781年)に社地の松の根元より銅鐸が発掘された。弥生時代中期のもので、大阪府の重要美術品。

茨木市の東奈良遺跡出土の鋳型から鋳造されたもので、銅鐸の生産地と消費地がつながった唯一の例とされている。

例祭は10月1日-10日で、秋祭、獅子神事祭とも。市の無形民俗文化財に指定されている。実に天武朝に起源があるという神事。

10月1日に境内で舞初式があり、2日-8日は氏子地区巡祭、9日は宵宮祭として、境内で舞われる。

境内には十二社殿の他、神明社、小宮、稲荷社がある。近隣に宮寺である瑞輪寺がある。には井原西鶴門下の談林派俳人・水田西吟の墓や、一休宗純の子・岐翁紹偵の墓と伝えられる僧塚がある。

NHKの2010年度下半期の連続テレビ小説『てっぱん』で、主人公の村上あかり役の瀧本美織がトランペット演奏を披露するロケ地となった。

【ご利益】
厄災除け、無病息災、家内安全
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原田神社の御朱印