小野神社と同じ社叢に隣接、例祭や式年御柱大祭を合同で行う、四本殿の形式
[住所]長野県上伊那郡辰野町大字小野3267
[電話]0266-46-3693
矢彦神社(やひこじんじゃ)は、長野県上伊那郡辰野町にある神社。塩尻市の小野神社と同じ社叢に隣接しており、かつては一つの神社であったと伝えられる。近代社格では県社。参拝すれば、「信濃国二之宮」などとある御朱印を頂ける。
一般的には信濃国二宮は小野神社とされるが、現在も小野神社・矢彦神社と呼ばれる場合が多く、後述のようにもとは一つの神社であったから、分割時期が安土桃山時代とすれば、当社も信濃国二宮としてもおかしくはない。
創建年代は不詳。伝承では、建御名方命が諏訪に入ろうとしたところ、諏訪には洩矢神(もりやしん、もれやしん)がいて入れなかったため、この小野の地にしばらく留まったという。
また矢彦神社社伝では、大己貴命が国作りに勤しんでいた折、御子の事代主命・建御名方命を従えてこの地に立ち寄ったという。
小野盆地において飯田城主毛利秀頼と松本城主石川数正の領地争いがあり、天正19年(1591年)に豊臣秀吉の裁定によって盆地が北小野・南小野に分けられたことに伴い、神社境内も分割され、小野神社と分かれた。
北小野・南小野の境界線は当社南方の小川であるため、小野神社と当社も境内は北小野の地籍であったが、社叢南半分の当社が南小野の氏神となり、当社境内は南小野の飛地という扱いとなった。
御祭神は正殿が大己貴命・事代主命、副殿が建御名方命・八坂刀売命、南殿が天香語山命・熟穂屋姫命、北殿が神倭磐余彦天皇・誉田別天皇。
熟穂屋姫命は『古事記』に記載はないが、天香語山命の異母妹で妻、あるいは母ともされる場合がある。正殿・副殿・北殿・南殿は同一の形式・規模で、一直線上に並んでいる。
拝殿と左右の回廊は、天明2年(1782年)の造営、神楽殿は天保13年(1842年)の造営で、いずれも立川流の代表建築とされる。勅使殿は江戸時代の造営であるが、室町時代の様式を残した建築。これら5棟は長野県宝に指定されている。
寅年と申年の諏訪大社の御柱祭の翌年に、式年御柱大祭(6年に1度、卯年と酉年の5月)が小野神社と合同で行われる。
10月第1日曜日が例祭で、八朔祭・田ノ実祭・憑祭などとも。やはり二社合同で斎行される。
矢彦小野神社社叢として、県の天然記念物に指定されている。境内社として、明治宮(御祭神:明治天皇)がある。
【ご利益】
家内安全、商売繁盛、縁結び
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[電話]0266-46-3693
矢彦神社(やひこじんじゃ)は、長野県上伊那郡辰野町にある神社。塩尻市の小野神社と同じ社叢に隣接しており、かつては一つの神社であったと伝えられる。近代社格では県社。参拝すれば、「信濃国二之宮」などとある御朱印を頂ける。
一般的には信濃国二宮は小野神社とされるが、現在も小野神社・矢彦神社と呼ばれる場合が多く、後述のようにもとは一つの神社であったから、分割時期が安土桃山時代とすれば、当社も信濃国二宮としてもおかしくはない。
創建年代は不詳。伝承では、建御名方命が諏訪に入ろうとしたところ、諏訪には洩矢神(もりやしん、もれやしん)がいて入れなかったため、この小野の地にしばらく留まったという。
また矢彦神社社伝では、大己貴命が国作りに勤しんでいた折、御子の事代主命・建御名方命を従えてこの地に立ち寄ったという。
小野盆地において飯田城主毛利秀頼と松本城主石川数正の領地争いがあり、天正19年(1591年)に豊臣秀吉の裁定によって盆地が北小野・南小野に分けられたことに伴い、神社境内も分割され、小野神社と分かれた。
北小野・南小野の境界線は当社南方の小川であるため、小野神社と当社も境内は北小野の地籍であったが、社叢南半分の当社が南小野の氏神となり、当社境内は南小野の飛地という扱いとなった。
御祭神は正殿が大己貴命・事代主命、副殿が建御名方命・八坂刀売命、南殿が天香語山命・熟穂屋姫命、北殿が神倭磐余彦天皇・誉田別天皇。
熟穂屋姫命は『古事記』に記載はないが、天香語山命の異母妹で妻、あるいは母ともされる場合がある。正殿・副殿・北殿・南殿は同一の形式・規模で、一直線上に並んでいる。
拝殿と左右の回廊は、天明2年(1782年)の造営、神楽殿は天保13年(1842年)の造営で、いずれも立川流の代表建築とされる。勅使殿は江戸時代の造営であるが、室町時代の様式を残した建築。これら5棟は長野県宝に指定されている。
寅年と申年の諏訪大社の御柱祭の翌年に、式年御柱大祭(6年に1度、卯年と酉年の5月)が小野神社と合同で行われる。
10月第1日曜日が例祭で、八朔祭・田ノ実祭・憑祭などとも。やはり二社合同で斎行される。
矢彦小野神社社叢として、県の天然記念物に指定されている。境内社として、明治宮(御祭神:明治天皇)がある。
【ご利益】
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