今から1300年前の飛鳥時代末期に紀州熊野を勧請した静岡県の熊野三社
遠州の熊野三山
遠州の熊野三山(えんしゅうのくまのさんざん)は、第42代文武天皇の発願で、飛鳥時代末期の大宝元年(701年)、現在の静岡県に紀州熊野三山を勧請して創設された三つの神社の総称である。

文武天皇の皇后は、藤原鎌足の子である不比等の娘・藤原宮子であり、宮子が紀州熊野三山に安産と皇子誕生を誓願し、無事皇子を出産した神恩感謝による勧請。この皇子が後の聖武天皇となる。

そのため、三社とも由緒は全く同一で、共有している。中でも最も詳しく残っている三熊野神社の伝えによれば、熊野本宮大社(本宮)を横須賀に、熊野速玉大社(新宮)を高松に、熊野那智大社(那智)を小笠山に勧請したという。

創祀は共有しているが、それから1300年以上の時が経過、三社ともそれぞれの由緒を持つ古社として、現在も崇敬されている。

本宮 三熊野神社(掛川市)

三熊野神社(掛川市) - 遠州横須賀、神輿・山車、囃子、地固め舞や田遊びの舞の大祭
[解説]遠州横須賀、神輿・山車、囃子、舞の大祭
[住所]掛川市西大渕5631-1
[電話]0537-48-2739

新宮 高松神社(御前崎市)

高松神社(御前崎市) - 聖武天皇の誕生で静岡に勧請された熊野社、200年続く奉納相撲
[解説]200段以上の石段、200年続く奉納相撲
[住所]御前崎市門屋2068
[電話]0537-86-3428

那智 小笠神社

小笠神社 - 遠州小笠山の熊野社、天狗伝承と11月に創建時から1300年以上続く神事「矢矧祭」
[解説]天狗伝承と11月に創建以上続く「矢矧祭」
[住所]掛川市入山瀬852
[電話]-

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