遠州横須賀、神輿・山車、囃子、地固め舞や田遊びの舞の大祭
[住所]静岡県掛川市西大渕5631-1
[電話]0537-48-2739

三熊野神社(みくまのじんじゃ)は、静岡県掛川市、横須賀城の近隣にある神社。近代社格では県社。御祭神は家津美御子神・伊邪那美神・事解男神。参拝すれば、御朱印を頂ける。

藤原鎌足の子である不比等の娘・藤原宮子は第42代文武天皇の皇后で、紀州熊野三山に対して、「安産にて皇子誕生せば、東に三つのお社を建てまつり、日夜敬い申し上げる」と誓願した。

その神恩に感謝して、飛鳥時代末期の大宝元年(701年)9月、熊野三山を現在の静岡県に、熊野速玉大社を高松(現 高松神社)に、熊野那智大社を小笠山(現 小笠神社)に、そして熊野本宮大社を当横須賀の地に勧請した。

いわゆる「遠州の熊野三山」である。当社ではこの勧請鎮座とともに朝廷より神領として笠原の庄を賜った。

建武2年(1335年)元旦、新田義貞が戦勝祈願のために参拝、楠木正成の鈴を奉納したと伝えられている。

天正6年(1578年)、徳川家康が当地に横須賀城築城後は歴代城主・家臣や城下近郷から崇敬された。

現在、本殿は県の文化財に、天狗の面とこま犬は市の文化財に指定されている。

遠江横須賀藩第2代藩主西尾忠尚が江戸幕府老中に就任し、江戸での公務の際に見聞した神田祭山王祭を地元に伝え、それまでの祭礼に屋台の引き廻しなどが導入された。

享保年間(1716年-1736年)と伝えられる。また、西尾の家臣らは江戸で祭囃子を習得、それが当地にもたらされ、三社祭礼囃子として今に伝わったとされる。

今の「遠州横須賀三熊野神社大祭」に連なる。当社の例祭で、毎年4月第1金・土・日曜日の3日間開催される。神輿の渡御、山車(祢里)十三台の供奉が行われる。

先の三社祭礼囃子を含め、地固め舞や、長久元年(1040年)銘の鍬が残る田遊びの舞も舞われる。これらはいずれも県の無形民俗文化財に指定されている。

境内社に、諏訪神社(建御名方神大国主神)、天神社(天満天神)、奥野神社(奥野左衛門是吉卿)がある。

【ご利益】
厄災除け、子授かり、安産、縁結びなど(公式HP
三熊野神社(掛川市) - 遠州横須賀、神輿・山車、囃子、地固め舞や田遊びの舞の大祭
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三熊野神社(掛川市)の御朱印