聖武天皇の誕生で静岡に勧請された熊野社、200年続く奉納相撲
[住所]静岡県御前崎市門屋2068
[電話]0537-86-3428

高松神社(たかまつじんじゃ)は、静岡県御前崎市門屋にある神社。近代社格では県社。御祭神は、伊弉冊彌尊・速玉男命・亊解男命。参拝すれば、御朱印を頂ける。

第42代文武天皇の発願により、飛鳥時代末期の大宝元年(701年)9月、紀州熊野三山熊野本宮大社熊野速玉大社熊野那智大社)を勧請して創祀。

当時、藤原鎌足の子である不比等の娘・藤原宮子が幼少の頃から熊野三社を厚く信仰しており、文武天皇の皇后になり、懐妊した時、熊野へ誓願、その後、無事に皇子が誕生する。後の聖武天皇である。

神恩に感謝して、天皇・皇后は現在の静岡県の地に熊野三社を勧請し、三つの神社を創設。そのうちの一社が当社であり、残り二社は掛川市の三熊野神社小笠神社

いわゆる「遠州の熊野三山」である。三熊野神社の伝えによれば、当社は熊野速玉大社に相当する。

伝承によれば、源頼朝が伊豆への配流において当社に祈願、後に鎌倉で幕府を開くと、梶原源太影秀に代参させたという。

本殿は天明4年(1784年)の再建。間口三間、奥行き三間の総欅の入母屋造りで、千鳥破風が付けられている。拝殿は宝暦12年(1762年)の再建。入母屋造り平入流れ向拝付き、疎垂木一軒銅板一文字葺き。天保12年(1841年)の歌詠みの一覧がある。

例祭は毎年10月第2土曜日に行われる。その際は、氏子らによる奉納相撲が行われる。この相撲は、記録上でも文政11年(1828年)までさかのぼれる伝統的なもの。

平成20年(2008年)には213段の石段が修復された。この石段を上りきれば、遠州灘と駿河湾が一望できる。境内は「高松緑の森公園」と隣接しており、散歩の定番コースになっている。

神社周辺は御前崎遠州灘県立自然公園に指定されるなど緑が多く残る地域で、御前崎市役所では都市計画にて神社一帯の自然環境保護を推進する方針を発表している。

【ご利益】
リフレッシュ、身体壮健、夫婦和合、安産(公式HP
高松神社(御前崎市) - 聖武天皇の誕生で静岡に勧請された熊野社、200年続く奉納相撲
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高松神社(御前崎市)の御朱印